農地転用6 隣地同意書

こんにちは。

奈良県で活動している行政書士の武村です。

今日は農地転用に係る隣地同意についてお伝えしたいと思います。

農地転用許可申請を行う場合、通常は隣地が農地である場合、その隣地者の同意書への署名押印を求められます。

この隣地同意書がややこしいのですが、法定必須の書類ではなく、申請のために取得しなければならない義務も存在しないため、同意が取れない=不許可 とはなりません。しかし場合によっては許可取得のための一定の判断材料にはなります。また、隣地者の方も押印しないデメリットが特に存在しないため、万が一を考え押印しない方も当然ながらおられますし、何度訪問してもお会いできない方もおられます。

つまり隣地同意書については「こうすればOK」・「これはダメ」などの絶対的な正解がないため、私も毎回悩みながら対応しています。

土地というのはその存在する場所や形状等により安全性や被害可能性などを個別具体的に判断しなければならない事柄であるため仕方がないのかもしれません。いくら法定必須書類ではないとしても、行政側や農業委員会もその立場から反対理由について全く無視することはできないことも理解する必要があります。

ただし、申請者においては当該土地を所有権に基づき自由に使用する権利をもつため、隣接者の方の的を得ない、また理由のない押印拒否や過剰な要求についてまで考慮する必要はありません。

上記のような状況を総合的に勘案し、今後の自身の土地の使用目的と隣接地関係者との調和を保つため、弊所ではこの隣地同意書についてはできる限り時間をかけて対応しています。

農地の活用を検討されている方がおられましたらお気軽にご相談ください。