養育費・最高裁が算定表を見直し!

奈良県王寺町(大阪梅田からJR大和路線で35分)で開業しています。

特定行政書士&申請取次行政書士&AFPの若林かずみです。

 

さて、お子さんがいるご夫婦が離婚する際に問題となる「養育費」

離婚調停や離婚訴訟などで養育費を計算する場合には、「養育費算定表」を目安に決めていくことになります。

 

その養育費算定表が2019年12月22日に改訂になったのをご存じでしょうか?

 

養育費算定表が2003年に公表されて以降、初めての見直しとなります。

 

算定表は、夫婦間の子供の人数、年齢、夫婦それぞれの年収などに応じて決められており、自身の条件をあてはめることで養育費の目安が分かります。

 

あくまでも「目安」であって、この算定表に法的拘束力はないのですが、離婚調停を進める上で参考にされています。(^^♪

 

とはいえ、この算定表の金額が「生活実態に合っていないのではないか」という指摘もあったことから、今回の改訂となりました。

 

養育費は、親の収入から税金、保険料、職業費(仕事の経費)、住居費などを差し引いて算出されますが、この算出の基礎となる統計データを更新し、計算方法も一部変更されました。

具体的には、税金、保険料については、2018年7月時点の料率が適用されました。また、職業費のうち、「通信費」については、親の使用分だけを切り分けて計上することにされました。というのも、これまでは、通信機器を使用しているのは、仕事をしている親だけという前提で、世帯の全額を計上していたのですが、最近は、未成年者にも携帯電話が普及し、通信機器を使用しているのは、仕事をしている親だけとは限らなくなったという生活実態を反映させたからです。

 

このような見直しの結果、養育費が増額されるケースが増えました。

 

例えば、算定表の「表1 養育費・子1人表(子0~14歳)」を見比べてみましょう。

 

離婚する夫婦に0~14歳の子供一人がいるケースの場合に、この算定表を使います。

仮に、妻の年収(給与所得)が150万円、夫の年収(給与所得)が450万円とします。

この場合、

旧算定表だと養育費は月に2~4万円

新算定表だと養育費は月に4~6万円

 

仮に、妻の年収(給与所得)が350万円、夫の年収(給与所得)が800万円の場合

旧算定表だと養育費は月に6~8万円

新算定表だと養育費は月に6~8万円

 

上記のように、2万円程度増額となるケースもあれば、見直し前と変わらないケースもありますが、全体としては増額傾向となっています。

 

こういった算定表がどんなものか、分かりにくい方もいらっしゃると思いますので、気軽にご相談下さい。

 

 

特定行政書士、申請取次行政書士(immigration lawyer)

AFP、法務博士、コスモス成年後見サポートセンター会員

若林かずみ(wakabayashi kazumi)

和(yawaragi)行政書士事務所

http://kazumi-wakabayashi-nara.com/

tel; <a href=”tel:0745277711″>0745-27-7711</a>

fax:0745-32-7869

 ←前の記事    ページの先頭へ↑           次の記事→ 

離婚~お似合いのカップルと言いますが…~

奈良県王寺町(大阪梅田からJR大和路線で35分)で開業しています。

特定行政書士&申請取次行政書士&AFPの若林かずみです。

 

法律を家業にしていると、離婚相談というのは切っても切れないところがあります。

とはいえ、私、独身。

私自身は結婚していないのに、離婚のご相談を受けるという、なかなか微妙な心境です。

 

さて、今回は法律の話ではなく、

ふと思ったお話です。

 

付き合っているカップルを見て

「お似合いよね~」とか言ったりしますよね。

もちろん、「えっ、意外やわ~」そういうカップルもあります。

 

夫婦って、一緒に暮らして同じ物を食べているうちに

だんだん似てくるとか。

 

それを踏まえて、離婚されるカップルを見ると…、

「えっ??この二人、結婚してたん???」

と思うこと、しばし。

 

ま、離婚という修羅場にいるのですから、

目も吊り上がってくるし…

とか、そういうことで、通常モードではなかったりもするのでしょうけれど…

 

「この二人が夫婦って、ちょっと違和感あるな…」

と感じることが多いんです。

 

だから、もしかしたら、お似合いだった夫婦が

はた目から見てお似合いじゃなくなってきたときが離婚の危機…なのかも…

とか思ったりもしました。

あくまでも、私の今の主観です。(^^♪

 

少しだけ法律の話をしますと…。

 

私達行政書士は、紛争に介入することはできません。

ですので、離婚条件などで揉めている場合、

その夫婦の片方の代理人となって交渉したりすることはできません。

これは、弁護士さん、代理権のある司法書士さんにお任せします。

 

ただ、「離婚条件をこうしよう!」と、夫婦の意見がまとまっているときは、

その合意内容を公正証書にする仕事などは、私達行政書士もお引き受けすることができます。

 

自分がどっちなのか、よく分からない!

というのが一般的だと思います。

ひとまず、私達にご相談していただければ、どういった案件なのかを伺って、

必要があれば、弁護士さんをご紹介させていただいたりします。

また、調停という制度をご案内させていただくこともあります。

調停は代理人無しで利用される方も結構いらっしゃいます。

 

ですので、悩まれているのであれば、まずご相談下さい!(^^)/

 

 

特定行政書士、申請取次行政書士(immigration lawyer)

AFP、法務博士、コスモス成年後見サポートセンター会員、

若林かずみ(wakabayashi kazumi)

和(yawaragi)行政書士事務所

http://kazumi-wakabayashi-nara.com/

tel; <a href=”tel:0745277711″>0745-27-7711</a>

fax:0745-32-7869

 ←前の記事    ページの先頭へ↑           次の記事→ 

「離婚は計画的に⑦。~離婚後の手続(その2)優先順位をつけよう!~」

奈良県王寺町で開業しています。

特定行政書士の若林かずみです。

前回に引き続いて、離婚後の諸手続について書いていきたいと思います。

 

【離婚後の手続きに優先順位をつけよう!】

 

前回は、主に戸籍の手続きについて説明しましたが、離婚後の手続きは、それだけではありません。

離婚後にすべき手続きというのは、嫌になるほど沢山あります。

手当たり次第にやっていると、二度手間になったりすることにもなりかねません。

ですので、離婚後の手続きについては

 

☆優先順位をつける!☆

 

これがポイントです。

 

では、どのような順番で進めていけばいいのでしょうか?

 

まず、①身分証明書として使えるもの(例えば、住民票、運転免許証、パスポート等)を最優先で行いましょう。

 

その次に、②期限などがある各市区町村への手続き(例えば、健康保険、年金、印鑑登録、児童手当、児童扶養手当などの申請等)を行うとよいでしょう。

例えば、離婚して子供を引き取り「ひとり親」となる方のうち、児童扶養手当や児童手当の申請を考えている方は、離婚届を提出するときに、これらの申請も同時に済ませるようにすると良いでしょう。申請が月ごとに受付されますので、申請が翌月になると、前月分が受け取れなくなってしまいますので、できるだけ早めに済ませるようにしましょう。

 

離婚した後は、それまで専業主婦だったという方でも仕事をされることも多いかと思いますので、平日の限られた時間内での手続きが必要なものは優先的に行っておく方がよいと思います。

 

【離婚後の主な手続き】

 

《健康保険・年金の手続き》

 

以下は、とても大まかな場合分けになりますが…

(詳細はFPでもある当事務所にご相談ください)。

 

〇自営業者が離婚した場合

  【結婚当時→健康保険;国民健康保険、年金;第1号被保険者】

   →自分自身が世帯主であった場合、特に種別などの変更は不要。

〇自営業者の配偶者が離婚した場合(自営業者である元配偶者が世帯主とする)

  【結婚当時→健康保険;国民健康保険、年金;第1号被保険者(※)】

   →元配偶者を世帯主とする国民健康保険から、自分を世帯主とする国民健康保険に加入し直すことになります。

   ※この場合、離婚後すぐに就職して会社員となった場合には、健康保険は勤務先の健康保険で、年金は第2号被保険者となります。

〇会社員が離婚した場合

  【結婚当時→健康保険:勤務先の健康保険、年金:第2号被保険者】

   →種別などの変更は不要

〇会社員の配偶者で、専業主婦(夫)が離婚した場合

  【結婚当時→健康保険;健康保険に加入している配偶者の被扶養者、

       年金;第3号被保険者】

   →すぐに就職して会社員となった場合

       健康保険;勤務先の健康保険、年金:第2号被保険者

   →それ以外の場合

       健康保険;国民健康保険、年金;第1号被保険者

   ※手続きの際には、元配偶者の扶養から外れたことを証明するための書類として、元配偶者の勤務先から「資格喪失証明書」又は「扶養削除証明書」を発行してもらってください。

   ※年金については、第3号被保険者でなくなった日から14日以内に手続きする必要があります。この期間内に手続きできず、未納期間が生じた場合には、将来受け取れる年金が少なくなる可能性もありますので、注意してください。ただし、2年以内の未納であれば、遡って納付できます(納付対象月の翌月末日から2年を経過すると時効になり納付できません)。ただし、平成27年10月から平成30年9月までの3年間に限って、過去5年分まで保険料を納めることもできる後納制度があります。

   (参照;日本年金機構HP「国民年金保険料未納期間のお知らせ(その他)」

http://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2018/201802/2018021501.html

 

《保育園や学校の手続き》

 

 未就学児の子供を預ける先としては、幼稚園、保育園、認定こども園、認可保育園、幼保連携型認定こども園などがあります。

 地域によっては、待機児童が多く、すぐに入園・転園ができないこともありますので、早めに確認し、手続きも行いましょう。

 

 小中学校の子供がいる場合、引っ越しの1ケ月前には担任に転校することを連絡し、「在学証明書」と「教科用図書給付証明書」をもらいましょう。その後、引っ越し前の市区町村役場に転出届を出して、転出証明書を発行してもらって下さい。その転出証明書と転入届を引っ越し先の市区町村役場に提出することで、「転入学通知書」を発行してもらえます。これら「在学証明書」「教科用図書給付証明書」「転入学通知書」を指定された学校に提出することで手続きは完了となります。

 

《その他の手続き》

 

その他にも、離婚後に行うべき手続きは沢山あります。

以下のチェックリストを参考にしてみてください。

 

(1)   氏名・住所・本籍地の変更

  <公的な証明書>

    〇住民票の異動届、世帯主変更届→市区町村役場

    〇マイナンバーカード、通知カード→市区町村役場

    〇印鑑登録→市区町村役場

    〇運転免許証→運転免許センター

    〇パスポート→パスポートセンター

  <公共サービス>

    〇水道→水道局

    〇電気→電力会社

    〇ガス→ガス会社

    〇固定電話→電話会社

    〇携帯電話→携帯電話会社

    〇インターネット回線→プロバイダー

    〇定期券→鉄道会社、バス会社

    〇郵便(転送サービス)→郵便局

  <お金、自分名義の財産>

    〇預貯金口座→金融機関、郵便局

    〇有価証券→金融機関、発行会社

    〇保険→保険会社

    〇クレジットカード→カード会社

    〇所有不動産→法務局

    〇借家・賃貸マンション→大家・管理会社

    〇自動車(車検証)→運輸支局

    〇自転車(防犯登録)→自転車販売店

(2)   社会保険

〇健康保険・年金→会社員:勤務先

         自営業・パート・専業主婦(夫);市区町村役場

(3)   財産分与による財産

〇預貯金口座→金融機関、郵便局

〇有価証券→金融機関、発行会社

〇保険→保険会社

〇不動産→法務局

〇自動車(移転登録)→運輸支局

〇会員権→発行会社

(4)   子供関連

〇戸籍の移動→市区町村役場

〇児童手当→市区町村役場

〇児童扶養手当→市区町村役場

〇児童育成手当→市区町村役場

〇転校の手続き→学校

〇保育園・幼稚園→市区町村役場、幼稚園

〇健康保険の被扶養者登録→勤務先

〇子供名義の預貯金口座→金融機関、郵便局

     (引用;「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」153頁 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」)

 

【必要な書類を事前に準備しよう!】

 

手続きに必要な書類は、ある程度、事前に準備しておくとよいと思います。

戸籍謄本(当該戸籍に記載された家族全員の原本を証明するもの)又は戸籍抄本(当該戸籍に記載された家族のうちの誰か一人だけなど、戸籍の一部分を抜き出したもの)については、複数枚準備しておくとよいでしょう。

 

また、離婚後の子供の姓の変更や入籍の際に、元配偶者の新しい戸籍謄本が必要となりますが、元配偶者に何度も頼むのは気分的にシンドイ…と思いますので、事前に3通程度まとめて頼んでおくとよいと思います。

 

【元配偶者から個人情報を守ろう】

 

やはり元配偶者が、あなたの個人情報を一番知っています。

もともとは信頼関係があって結婚した人なのに…。

あなたの個人情報を悪用するなんて考えたくもないところだと思います。

ですが、何事も念には念を入れる。

何かトラブルが起こってからでは遅いので、自己管理しましょう。

 

重要なところでは、

〇銀行のキャッシュカードやクレジットカード等の暗証番号を変更する。

〇印鑑を変更する。

 

上記の変更は早急にしておきましょう。

これらの変更を放置しておくと、元配偶者と子供の面会の時に、通帳と印鑑を持ち出されて現金を引き出されてしまった!”(-“”-)”

などというトラブルを避けることができます。

 

離婚をした以上、元配偶者とは他人。

用心に越したことはありません。

 

【終わりに】

 

離婚は、離婚するまでも離婚した後も本当に色々と大変です。

色々と悩むことも多いかと思いますので、何かあれば、気楽にご相談ください。

これで、いったん、離婚についてのコラムは終了とさせていただきたいと思います。

次回からは、違った内容のコラムを書いていきたいと思いますので、宜しくお願い致します。

 

 和(やわらぎ)行政書士事務所 

           特定行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

 

参考文献①「これだけは知っておきたい 離婚のための準備と手続き」監修:弁護士 鈴木幸子/柳沢里美 「新星出版社」

参考文献②「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」

 

←前の記事   ページの先頭へ↑   次の記事→

「離婚は計画的に⑥。~離婚後の手続・その1~」

奈良県王寺町で開業しています。

特定行政書士の若林かずみです。

今回は、離婚後の諸手続について書いてみようと思います。

 

【はじめに】

 

「別れたい…別れたい…」

と思っていて、別れることができると、

「やったーーーーーーー!!」

とスッキリ~(^^

となる気持ち。

離婚したことがない私でも分かります。

付き合っていた人と「別れたい…」と思って別れた時の

あのスッキリとした爽快感!(思い出を回想中…)

ましてや、結婚していた人との別れとなれば、

半端なくスッキリするだろうな~というのは、容易に想像できるところ。

とはいえ、離婚の場合は、別れることが決まった後も

やることが、たーーーくさん、あります!

急いでやらないといけないこともありますので、ここで一度整理してみようと思います。

 

【離婚が決まったら、まずすること~離婚届の提出~】

 

離婚が決まったら、まず、

「離婚届の提出」

これが必要です。

 

現在、日本における離婚の約9割が協議離婚です。

協議離婚というのは、夫婦が自分達で話し合い、離婚することを合意した場合の離婚のことです。この場合に、離婚届を出すのはイメージしやすいと思います。

 

ただ、離婚の方法は、協議離婚だけではなく、その他に、調停離婚、審判離婚、和解離婚、認諾離婚、裁判離婚と、色々あります。

これらのうち、協議離婚以外によく行われる調停離婚や裁判離婚のように裁判所の手続を利用した場合は、裁判所で離婚が決まれば、それだけで離婚が成立するようにも思われます。

ですが、このように裁判所の手続を経た場合であっても、離婚届の提出が必要となります。

 

要するに、

離婚の方法を問わず、離婚届の提出は必ず必要!

ということになります。

 

離婚届を提出して、晴れて、離婚成立!

では、この後、どのような手続きを踏んでいけばいいのでしょうか。

 

【離婚成立後の諸手続】

 

1.夫婦の戸籍を分ける手続

 

離婚届を提出する際に、「夫婦の戸籍を出る人」が夫婦の戸籍を分ける手続をします。

「夫婦の戸籍を出る人」というのは、夫婦の戸籍筆頭者ではない人、つまり、夫婦となったときに姓を変えた人のことのことです。

 

では、夫婦の戸籍を分けるために、どのような手続をするのでしょうか。

 

    夫婦の戸籍を出る人が、結婚前の戸籍(親の戸籍)に戻る

    夫婦の戸籍を出る人が、自分自身を筆頭者とする戸籍を新たに作成する

 

このいずれかを選ぶことになります。

 

    のように、結婚前の戸籍に戻る場合には、旧姓に戻ることになります。

他方、②のように新たに戸籍を作成する場合には、旧姓に戻るか、あるいは、結婚当時の姓を名乗り続けるのかを選ぶことができます。

 

結婚当時の姓を名乗り続けたい場合には、「離婚の際に称していた氏を称する届」を本籍地がある市町村役場に提出する必要があります。

また、この届出は、離婚した日から3ケ月以内にしなければならないことになっていますので、注意が必要です。離婚した場合は、原則として、旧姓に戻りますので、この届出がなければ、原則通り、旧姓に戻ることになります。

では、離婚した日から3ケ月以内に上記の届出をしなかったら、今後、絶対に、結婚当時の姓を名乗ることができないのか?というと、必ずしもそうではありません。

ただ、一度、姓を決めると、その後に変更するのは容易ではないため、離婚後の姓をどうするのかについては、慎重な判断が必要となります。

 

2.子供の戸籍に関する手続

 

両親が離婚した場合、子供の戸籍や姓はどうなるのでしょうか。

 

両親が離婚をしたとしても、子供の戸籍と姓は変わりません。

 

ですので、子供の戸籍や姓を変える場合には、なんらかの手続を経る必要があります。

 

夫婦の戸籍筆頭者である者(夫の場合が多い)が子供を引き取る場合は、

子供の姓に変更がなく、特に問題となることはありません。

問題となるのは、夫婦の戸籍筆頭者でない者(妻の場合が多い)が子供を引き取る場合です。

では、ここで、いくつかのパターンに分けて考えてみましょう。

 

以下のような家族を想像してみて下さい。

夫:鈴木一男(戸籍筆頭者)

妻:鈴木(旧姓;佐藤)京子(離婚後の親権者)

子:鈴木太郎

この夫婦が離婚した場合の問題です。

 

    夫が子を引き取る場合

 →夫と子が同じ戸籍(鈴木一男、鈴木太郎)

 →妻のみ夫の戸籍を抜ける。

   ※これが最も単純な事例です。

 

    妻が子を引き取る場合(妻と子が同居)

ⅰ)妻のみが夫の戸籍を抜ける場合。

   →夫と子が同じ戸籍(鈴木一男、鈴木太郎)

   →妻のみ夫の戸籍を抜ける(妻が原則通り、旧姓に戻る=佐藤京子)

     ※子の戸籍は、何らかの手続をしなければ、今まで通り。子の戸籍が親権者の戸籍に自動的に移動するようなことはないので注意して下さい。また、この事例のように、母の姓が佐藤、子の姓が鈴木というように、親と子の氏が異なる場合に、子はその親の戸籍に入ることはできないのです。

 

※この場合、妻と子は、同居して生活を共にしているにも関わらず、

親子で姓が異なってしまうということになります。

 

  ⅱ)妻が親の戸籍に戻る場合

     →夫と子が同じ戸籍(鈴木一男、鈴木太郎)

     →妻のみ夫の戸籍を抜けて、妻は自分の親の戸籍に戻る(佐藤京子)

     ※上記の事例では、妻と子の姓が異なるので、そもそも、子が妻と同じ戸籍に入ることはできません。もっとも、仮に妻の子がその氏を変更して妻の旧姓を名乗るとしても、妻の子は、妻の親(子から見ると、祖父又は祖母)の戸籍に入ることはできません。戸籍は、夫婦及び夫婦と氏を同じくする子供ごとに作られる(戸籍法6条)ことになっているので、親・子・孫という三世代の戸籍は戸籍法に反するためです(三代戸籍禁止の原則)。

  ⅲ)妻を筆頭者とする新しい戸籍を作成。妻と子は、ともに妻の旧姓を名乗る

     →夫のみが結婚当時の戸籍に残る(鈴木一男)

     →新しい戸籍に妻と子が入る(佐藤京子、佐藤太郎)

     ※妻を筆頭者とする新しい戸籍ができたら、

家庭裁判所に「子の氏の変更許可(民法791条)」を申し立てる必要があります。

家庭裁判所の許可がおりたら、「許可審判書」が交付されます。

その後、子の本籍地又は、子・親権者の住所地の市区町村役場に、

「許可審判書」を添付して、子の「入籍届」を提出することで

子を妻の新しい戸籍に入籍することになります

     

  ⅳ)妻を筆頭者とする新しい戸籍を作成。妻と子は、ともに結婚当時の姓を名乗る

     →夫のみが結婚当時の戸籍に残る(鈴木一男)

     →新しい戸籍に妻と子が入る(鈴木京子、鈴木太郎)

     ※妻を筆頭者とする新しい戸籍ができたら、

家庭裁判所に「子の氏の変更許可(民法791条)」を申し立てる必要があります。

家庭裁判所の許可がおりたら、「許可審判書」が交付されます。

その後、子の本籍地又は、子・親権者の住所地の市区町村役場に、

「許可審判書」を添付して、子の「入籍届」を提出することで

子を妻の新しい戸籍に入籍することになります

 

    ※上記ⅲ)ⅳ)のように、妻が新しい戸籍を作って、その戸籍に子を入れるため

には、同様の手続を踏む必要があります。

ここで、ⅳ)の場合、妻は離婚後も結婚当時の姓を名乗るのだから、妻の姓は

「鈴木」。子の姓も「鈴木」なのだから、子の氏を変更するための許可を得る必

要があるのだろうか?という疑問を感じる方がいらっしゃると思います。

    とっても、分かりにくいのですが、「婚姻中の氏」である鈴木と、「続称の手続

をとった氏(離婚後も、引き続き婚姻中の氏を使う旨の手続をした氏のこと)」

である鈴木とは、法律上別の氏とされています。ですので、妻と子の氏の呼び

方は「鈴木」と同じであったとしても、この妻と子の氏は、法律上異なる氏と

いうことになります。ですので、ⅳ)の場合であっても、「子の氏の変更許可」

を経る必要があるということになるのです。

 

【終わりに】

 

今回は、離婚が成立した後の手続として、「離婚届の提出」、夫婦や子の戸籍の手続きについて説明しましたが、離婚後にする手続きは、まだまだ沢山あります。

この続きは、また、次回のコラムで説明させていただきます。

 

 和(やわらぎ)行政書士事務所 

           特定行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

 

参考文献①「これだけは知っておきたい 離婚のための準備と手続き」監修:弁護士 鈴木幸子/柳沢里美 「新星出版社」

参考文献②「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」

 

←前の記事   ページの先頭へ↑         次の記事→

 

「離婚は計画的に⑤。~DV被害に遭っている場合の対応~」

奈良県王寺町で開業しています。

行政書士の若林かずみです。

今回は、DV被害に遭っている場合の対応について書いてみようと思います。

 

【はじめに】

 

離婚のコラムを書くにつれ、思い出す知人がいます。

もう何年も音信不通になっていますが、どうしているのやら…。

当時、彼女は、付き合っている彼氏からのDV被害に遭っていました。

私からすれば、

「そんな奴なら別れてしまえ!」

の一言で終わりなのですが、

「でも…」と、彼女はDVの彼氏を別れようとしない。

その後、彼女は別の男性と結婚し、子宝にも恵まれているというのは知っていますが、

さて、平穏な家庭を築けているのだろうか?

果てしない疑問があるのです。

 

DV被害者は、被害の自覚が薄い???】

 

なぜ、その彼女が平和な家庭を築けているか疑問を感じるのかというと、

それは、今までの、こんな経緯があるからなんです。。。

 

私も彼女も若かりし頃、

彼女の彼氏に何度も会ったことがあります。

なぜなら、女同士のお茶会などにも、その彼は参加してくるから。

お話も上手で、とても人当りの良い彼は、

「ザ、良い人」という感じで、好印象。

でも、その裏では、暴力があったんですよね…。

女同士のお茶会にやってくるのも、実は、彼女を監視するため。

男性も混じる飲み会に至っては、呼んでもないのに、

気づいたら、お店に来て、遠巻きに彼女を見つめている。

まるでドラマのような恐怖の世界。。。”(-“”-)”

結局、その彼とは、10年近く付き合っていたはず。

別れてから、DV被害に遭っていたことを聴いてビックリ。

とはいえ、新しく進みだしたんだから、

「次は、良い人を見つけたらいいやん!」

というノリでいたんですよね。

 

ほどなく、彼女には新しい彼氏ができて…。

ある日のこと。

「今日、お茶の約束してたけど、行けなくなった」と彼女から電話。

どうしたん?

と聞くと、

「ちょっと、肋骨を骨折してん」

な、なぜ??

「いや…。彼に蹴られて…」

えーーーーーーーっ!!

なんなんそれ??

どうなってるん???

「ちょっと、言い合いのケンカになって、それで…」

なにそれ!!???傷害事件やんかーーー。

それどうすんの???

もう、別れーーーーー。

「でも、優しいし…」

いやいや、肋骨骨折させられといて、優しいも何もないやろうに。((+_+))

 

と、結局、その彼とも別れることなく付き合い続け…。

その後、私は彼女と疎遠になったため、その後のことは分からないのですが、

今は、結婚していると風の便りに聞いています。

 

DVをしていた彼らですが、

他の女性と付き合っているときには暴力を振るわなかったのに、

彼女のときには、その才能が引き出されてしまったようなんですよね。

 

となれば、今のご主人もどうなのやら…。

推して知るべし…。。。

 

DVには、以下のようなサイクルがあり、

いわゆるハネムーン期というのがあるため、

DV被害者も、そのサイクルから抜け出せないようなんです。

 

DVサイクル

 

1)蓄積期

 

この時期は、日々のイライラやストレスなどを蓄積していく時期になります。

日々のイライラやストレスを抱えるというのは、どんな人にでもあることだと思います。

それらを上手く解消するというのが大人の対処方法。

ですが、DV加害者は、これを上手く解消できず、抱え込んでしまいます。

そして、周囲の人やパートナーに気遣わせないように我慢してしまい、

その気遣いが、さらなるストレスとなって蓄積されていくのです。

 

2)爆発期

 

蓄積期で蓄積したイライラやストレスが、一気に暴力などになってしまう時期が爆発期。

蓄積期でのイライラにより、DV加害者は、かなり緊張した状態になっているのがピークに達し、ちょっとした出来事で、それが爆発します。

一度、爆発すると、コントロールが効かなくなっているので、

上記の友人の事例にあるように、傷害事件に発展するような暴力を振るったりします。

 

3)ハネムーン期

 

爆発期を過ぎると、突然、人が変わったように優しくなります。

結婚当初のような優しく気の利く伴侶に変化することからハネムーン期ともいわれます。

人によっては、暴力を振るったことについて、泣いて謝ってくることもあります。

DV被害者も、もともとはDV加害者のことを好きなのですから、

優しくなったパートナーを見て、許してしまう。

泣いて謝罪するパートナーを見て、「この人を救えるのは私しかいない」と思ってしまう。

 

ただ、こうしている間にも、また、じわじわとDV加害者は蓄積期に戻っています。

そして、この3つのサイクルが延々と繰り返されていくのです。

 

このように、DV加害者は自身を止めることができないのと同時に、

DV被害者も、その負のループから自分自身で抜け出せない状態に陥ります。

 

ですので、この二人の周囲の人が異変に気付いたときに、

何らかの対応をしていくということも必要となってきます。

とはいえ、最終は、本人が別れる気持ちにならないとどうにもならないんですが…。

 

DV被害に遭っている場合の対処方法】

 

1)第三者に相談する

   →各自治体や民間団体にDV専門の相談窓口があります。

   電話で気軽に相談できますので、まずは、第三者に相談してみましょう。

 

   ☆相談窓口☆

    ・配偶者暴力相談支援センター(各自治体)

    ・社会福祉事務所   など

    

                ※奈良県内の相談窓口の一覧は奈良市役所のサイトが参考になります。

     「DV(ドメスティックバイオレンス)に関する相談機関」

        →http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1232506927748/

        

                  ※緊急性が高い場合や、土日などは、警察に連絡するのも良いと思い

                 ます。

    ☆警察専用ダイヤル→#9110(短縮ダイヤル) 

                    携帯電話での使用も可能

     →警察専用ダイヤルに電話をすると、地域を管轄する警察本部などの

                  相談窓口に繋がりますので、緊急の場合には、警察専用ダイヤルを利

                  用するのも良いと思います。

 

2)証拠集め

   →DV被害による離婚を考えているのであれば、

自身に有利になる証拠を集めましょう。

 

   ☆集めるべき証拠の例☆

    ・怪我をした部分が分かる写真、診断書

    ・破壊された家や家具の状態が分かる写真

    ・暴力を振るわれたり、暴言を吐かれたことが分かる

                 録音データやビデオ録画

    ・暴言を吐かれたことが分かるようなメールやラインの記録   など

 

3)別居する

   →別居後の居住先は、パートナーに知られにくい場所にする。

   ※緊急時には、上記の警察専用ダイヤルに連絡して、配偶者暴力相談支援

            センターでの一時保護を求めるのも良いと思います。配偶者暴力相談支援

            センターの所在地は、被害者保護のため、公表されていません。また、民

            間のシェルターで一時保護を求めるということもできます。

 

4)保護命令の申し立てをする

           →配偶者から暴行罪又は傷害罪に当たるような暴行を受けたことがある

              か又は生命・身体に対して害を加える旨の脅迫を受けたことがあり、今

               後、配偶者からの身体に対する暴力によりその生命身体に危害を受ける

                おそれが大きいときに、その被害者は保護命令の申立てができます(配

                偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律参照)。

 

☆保護命令とは…。

 

                 →相手方(DV加害者)からの申立人(DV被害者)に対する身体への

                  暴力を防ぐため、裁判所が相手方に対し、申立人に近寄らないよう命

                  じる決定のことです。

 

具体的には、

・六か月間、申立人(DV被害者)の身辺につきまとったり、申立人(DV被害者)の住居(同居する住居は除く)や勤務先等の近辺をうろつくことを禁止する命令(接近禁止命令)や、

・申立人(DV被害者)と相手方(DV加害者)とが同居している場合で、申立人が同居する住居から引っ越しをする準備等のために、相手方に対して、二か月間家から出ていくことを命じ、かつ同期間その家の付近をうろつくことを禁止する命令(退去命令)

などがあり、

これらの命令に違反した場合には、相手方に懲役又は罰金が科されます。

 

以上の保護命令については、裁判所のサイトが参考になります。

http://www.courts.go.jp/tokyo/saiban/minzi_section09/dv/

 

【終わりに】

 

DV被害というと、とかくDV被害者側からのみ語られがちですが、

DV被害者だけでなく、DV加害者も広い意味では被害者だったりします。

DV加害者の大半が、幼少の頃に、虐待を受けており、その時の心的外傷により

DV加害者となってしまっています。

ですので、DV加害者がカウンセリングを受けることで心が癒されて

DVが納まるというケースもあります。

DVがあったことで離婚するかどうかは、二人の意思ですが、

負の連鎖を断ち切り、子供達に、それが連鎖していかないようにするためにも

周囲の者が気をつけていくということも必要ではないでしょうか?

 

色々と難しい問題を含んでいますが、

一人で悩んでいるようであれば、お気軽に当方にご相談下さい。

 

 和(やわらぎ)行政書士事務所 

           特定行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

 

参考文献①「これだけは知っておきたい 離婚のための準備と手続き」監修:弁護士 鈴木幸子/柳沢里美 「新星出版社」

参考文献②「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」

参考文献③「少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさいー幸せになるための別れ方」 弁護士西村隆志・山岡慎二・福光真紀「星雲社」

 

←前の記事   ページの先頭へ↑          次の記事→

「離婚は計画的に④。~相手に不貞行為がある場合の証拠集め~」

初めまして。奈良県王寺町で開業しています。

行政書士の若林かずみです。

今回は、相手に不貞行為がある場合の証拠集めについて書いてみようと思います。

 

【はじめに】

それにしても、最近、思うに…。

世の中は乱れとる…。”(-“”-)”

世の中に娯楽は溢れているというのに、

なぜ、そんなに性が乱れるのだろうか…。

乱れていると、裁判上の離婚原因である「不貞な行為」(民法770条1項1号)に該当しますよ。。。((+_+))

 

【どんな場合が「不貞な行為」に該当するの?】

ある、晴れた日の午後の出来事(以下の話はフィクションです)

40代専業主婦&主夫の4人組。

スポーツクラブ帰りに、呑気にカフェでランチ中~。

A子「M男さんって、素敵よね~」

B子「わかる~。あの胸板がいいわ~。」

A子、D男、頷く。

C子「でもさ。あの男。許せない!

あの男、この間、ビルの陰でS子とキスしてたのよ!

あんな奴!別れてやる!!!」

A子、B子、D男「別れる??」

C子「みんなにはずっと黙ってたけど、私、半年前からM男と付き合ってたの。

まだ、一線は超えてないけどさ。」

A子「一線は超えてないって。じゃ、ご飯とか行く程度?」

C子「そうね。ま、家庭もあるし…。キスぐらいはするけど。」

A子「そうなんや。実は、私、M男と一回やっちゃった」

B子、C子、D男「エーーーーーーっ!」

B子「あの~。実は、私、二年前から、M男と付き合ってて。。。

もちろん、セックスもしてる…

ただ、私は主人とは5年以上家庭内別居で…。ま、色々とあってさ。」

A子「それにしても…これ、どうなってんの??

D男!同じ男として、M男のこと、どう思うのよ!!」

D男「え…。実は、僕もM男と関係がありまして…ハハハ…」

A子、B子、C子「えーーーーーーっ!M男って、バイ!!!??」

 

いやはや。乱れてますね。

この4人、みんな結婚していますが、誰が「不貞な行為」をしたといえるでしょうか?

 

A子:配偶者以外と一度だけ性的関係を持った

B子:配偶者以外と2年間継続的に性的関係を持った。

C子:配偶者以外と半年間食事だけのデートやキスをした。

D男:配偶者以外の同性と性的関係を持った。

 

A子の場合→一度でも意図的に配偶者以外と性的関係を持てば不貞行為に該当します。

不貞行為に該当するかどうかは、A子側に愛情がなくても関係なく、また、性的関係を何回結んだかどうかも関係ありません。

 

B子の場合→意図的に配偶者以外と性的関係を持っているので、不貞行為に該当します。

ただし、B子夫妻の夫婦関係が破綻していると認められた場合には、不貞行為には該当しません。

 

C子の場合→配偶者以外との食事だけのデートやキスは、性的関係を持ったといえず、不貞行為には該当しません。

 

D男の場合→配偶者以外の同性と性的関係を持った場合には、不貞行為には該当しません。

 

ただし、「不貞な行為」(民法77011号)に該当しない場合でも、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(民法77015号)に該当すれば、裁判上の離婚事由となりますので、ご注意下さい。

 

では、配偶者の不貞行為を理由に離婚したい場合、どのような証拠を集めておけば、離婚を有利に進めることができるでしょうか。

 

【不貞行為による離婚の証拠集め】

ひとえに証拠と言っても、証拠としての価値は様々です。

証拠としての価値が高いものを沢山集めることができれば、それだけ、自身の離婚を有利に進めることができます。

 

では、具体的に、どのようなものを集めていけばいいのでしょうか。

 

例えば、以下のようなものがあります。

(以下、「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」から引用)

・ラブホテルや相手の自宅へ出入りしている写真・動画

・性行為やそれに近いことをしている写真・動画

・性的関係があることが推測できるメール・手紙・メモ・日記

・性的関係があることを認める言葉が入った録音データ

・電話、ETCGPSなどの履歴

・ラブホテルの領収書

 

【終わりに】

 

いざ、離婚!と決めたのであれば、やはり有利に、そしてスムーズに事を進めたいもの。

そのためには、やはり、準備が必要。

集められる証拠を、きっちり集めるのと集めないのとでは、やはり違ってきます。

調査会社を利用して証拠を集めるということもできますが、調査費用は高額ですので、

一度、手元の資料だけでも有利に進めることができないか、

当方に一度、ご相談下さい。(^^

 

 和(やわらぎ)行政書士事務所 

           特定行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

 

参考文献①「これだけは知っておきたい 離婚のための準備と手続き」監修:弁護士 鈴木幸子/柳沢里美 「新星出版社」

参考文献②「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」

参考文献③「少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさいー幸せになるための別れ方」 弁護士西村隆志・山岡慎二・福光真紀「星雲社」

参考文献④「ぜったい離婚!?と思った時に読む本」金盛浦子「佼成出版社」

←前の記事     ページの先頭へ↑         次の記事→ 

「離婚は計画的に③。~離婚を決意!話し合いの進め方~」

初めまして。奈良県王寺町で開業しています。

行政書士の若林かずみです。

今回は、離婚を決意した後、話し合いの進め方について書いてみようと思います。

 

【はじめに】

離婚を決意した…と言っても、

もし、それが翻るのであれば、翻せる方が良い。

一緒に暮らしてきた家族なんですから…。

 

今回は、少し実話。

私の友人は、私と出会ったときには、離婚を決意し、離婚届もご主人に叩きつけた後…。

「早く別れて、すっきりしたい!」

これが口癖。

色々とあるとは思うけど…、

夫婦って言うのは、それぞれが人として成長するために丁度良い人の組み合わせ。

腹立つこともあると思いますけど、少し堪えて、文句を言うのを減らしてみては?

文句を言うから、相手も文句を言って言い争いになるわけで…。

だから、文句を減らして、「ありがとう」って言ってみる。

心がこもってなくてもいいから、やってみる。

どうですかねえ。。。(≧◇≦)

 

その約一年後。

彼女は実際に文句を減らして、「ありがとう」を増やしたようで。

「最近、主人がくっついてきて気持ち悪いわ~。」

と言いつつも、幸せそう。(^^

あの離婚届けも、眠っている模様。

 

離婚したい理由には、様々あれど、

ちょっとしたことで覆ることもあります。

だから、本当に離婚したいのか、それで良いのか、もう一度、考えてみて下さい。

そして、信頼できる人に相談してみて下さい。

 

それでも、「離婚やーーーー!!!」

というのであれば!

じゃ、有利に進められるように考えましょう!

 

【離婚の話し合いを進めるときのポイント】

 

離婚のうち、約9割が協議離婚。夫婦二人の話し合いでの離婚です。

ですので、夫婦での離婚の話し合いを上手く進めていくことがまず大切になります。

 

(1)   話し合いをする内容は事前に考えて書き出しておく。

  

    離婚したい理由を伝えて、離婚するかどうか二人で決める

    離婚する場合には、「お金」と「子供」についてどうするか(※後述)

 自分の希望を書き出しておいて、その条件面を二人で話し合う。

 

(2)   話し合いをするときは、事前に書いたメモを見ながら話を進める。

 

どうしても感情的になったり、相手の意見に引きずられてしまったりすることがあるので、伝え忘れがないよう、メモを見ながら話をしましょう。

 

(3)   一回の話し合いで全てを解決しようとしない。

 

一回の話し合いで、全てを解決しようと思うと、焦ったり、感情的になってしまったりすることもあります。一回の話し合いで全てが解決できなくても良いので、じっくりと落ち着いて話し合いをしましょう。

 

(4)   状況によっては、第三者の立会の下、話し合いをする。

 

相手が暴力的になったり、一方的に話を進められて会話にならないよう     な場合、第三者の立会の下、話し合いをすることも考えましょう。

 

(5)   話し合いの内容は、証拠として残しておく。

 話し合いの様子を録音するか、録音できなくても、メモには残しておきましょう。今後の離婚を有利に進めていくためには、証拠の存在は、重要です。

 

【「お金」と「子供」について、どうするか。話し合いのポイント】

 

前述(1)②の「お金」と「子供」の点については、

自分がどういった希望があるのかについて、事前によく考えておく必要があります。

 

(1)   お金のこと

ア.婚姻費用(夫婦は、同程度の生活を続けるために、お互いを扶養する義務があります。離婚を決意した後も、離婚するまでは、婚姻費用として生活費用をお互いに分担しなければなりません。別居していても同様。)

→夫(妻)が妻(夫)に毎月〇万円支払う

イ.慰謝料(離婚の原因になった相手方の行為により被った精神的苦痛に対する損害賠償金)

→夫(妻)が妻(夫)に〇万円支払う。

※慰謝料は、必ず支払われるものではないことに注意しましょう。

 ウ. 財産分与(夫婦が結婚生活の中で協力して築き上げた財産を分けること)

→「共有財産リスト」を作成し、財産ごとに、どのように分けるか(金額・割合) 

 

(2)子供のこと

 ア.親権→夫又は妻のどちらが取るか

 イ.養育費

   →①夫(妻)が②毎月△日に③(金額)〇万円

   ④(期間)□まで(例;高校卒業まで、成人まで、大学卒業まで等)支払う

 ウ.面会交流

   →①面会日(毎週〇曜日、毎月△日など)②宿泊を可とするかどうか

    ③電話を可とするかどうか④メールを可とするかどうかなど。

  

  ※養育費・婚姻費用については、下記の裁判所の資料が参考になります。

   http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf

 

【話し合いで決まったことは公正証書に】

 

話し合いで決まったことは、必ず、離婚協議書として書面にまとめておきましょう。

同じものを2通作成し、2人が署名捺印の上、各自で保管して下さい。

口約束は、今後のトラブルの元になります。

 

また、話し合いで決めた慰謝料や養育費などのお金が約束どおりに支払われなかった場合のために備えて、離婚協議書は、強制執行認諾約款付公正証書にしておくと安心です。

 

【終わりに】

 

いざ、離婚!と決めたのであれば、やはり有利に、そしてスムーズに事を進めたいもの。

そのためには、やはり、準備が必要。

集められる証拠を、きっちり集めるのと集めないのとでは、やはり違ってきます。

そういったことについて、次回は、書いていきたいと思います。

         

 和(やわらぎ)行政書士事務所 

           特定行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

 

参考文献①「これだけは知っておきたい 離婚のための準備と手続き」監修:弁護士 鈴木幸子/柳沢里美 「新星出版社」

参考文献②「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」

参考文献③「少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさいー幸せになるための別れ方」 弁護士西村隆志・山岡慎二・福光真紀「星雲社」

参考文献④「ぜったい離婚!?と思った時に読む本」金盛浦子「佼成出版社」

 

←前の記事   ページの先頭へ   次の記事→ 

「離婚は計画的に②。~何よりも大切な子供のこと~」

初めまして。奈良県王寺町で開業しています。

行政書士の若林かずみです。

今回は離婚相談の中でも、子供に関することについて書いてみようと思います。

【はじめに】

「金の切れ目は、縁の切れ目…」などと昔から言われるように、

結婚した二人の縁が切れるときに問題となるのがお金。

ただ、離婚の場合、お金以上に大問題となるのが「子供」の問題。

これだけは、お金で測れないものがあります。

だからこそ、離婚を考える前に、しっかりと対策しておきたいところです。

【離婚に向けて子供のことについて対策しておかないと、こんなことに…】

ある日のこと(以下の物語は、フィクションです。)

同窓会のお知らせをするために、同級生に連絡してみたら…

「私。家を出てみた。」

えっ!”(-“”-)” 出てみたって…。どうするん??

「離婚よ。離婚。それしかないんよ。もう決めてるし!」

あ、そうなの??

「もーーーーー。すっきり!一人って気楽~~。」

そりゃ気楽でしょうよ。

で、子供いたんじゃなかった?子供は??

「LINEで連絡とってるから大丈夫!」

何が大丈夫なのか…。

家出して、どれぐらい経つの??

「えーーっと。桜が咲いてる頃だったからな~」

半年以上経ってますやん!

「だって、忙しかったんだもん」

だもん、じゃねーよー。じゃ、親権とか取れなくてもいいんやね?

「もちろん、私が育てる!もうちょっと落ち着いたらね~」

いやいや。すでに子育て放棄やで。あんた!

そんなに長いこと家出した状態じゃあ、親権とれないんじゃないのかな。

そりゃ、親権取れるかどうかは、いろいろな配慮の結果決まるんだけど

ちょっとなあ…。

「えーーーーーっ。そうなん!聞いてないよーーーー」

だから、転ばぬ先の杖で、

行政書士の私に、先になんでも相談してやーーって

言ってたやんかあ。(≧◇≦)

親権取りたかったら、子供と離れたらアカンで…。

 

【離婚後に子供の親権を取りたいのであれば、やっておくべきこと】

1)子供と一緒に暮らし続けること

仮に自分が家を出るような場合には、親権を取りたい子供も連れて家を出る。

他方、結婚相手が家を出ていくときには、子供を渡さない。

このようにして、子供と離れて暮らさないようにする必要があります。

親が離婚した後も、子供の生活環境が変わらないことが重視されるので、離婚後の子供の親権を決めるにあたっては、子供と同居していることが重要なファクターとなります。

2)離婚後、子供と一緒に安定した生活ができるだけの環境を整えること

(ア)収入の安定がまず必要です。

もともと、自分の方が配偶者よりも収入が高く、安定している場合は問題ありません。

親権を取りたい人が専業主婦(夫)やパート収入程度しかない場合が問題となります。

養育費の目安を確認し、相手からどのぐらい養育費がもらえる可能性があるのか確認しましょう。(#^.^#)

※養育費の目安の確認方法

①夫婦の年収を調べる

→会社員の場合は源泉徴収票、自営業者の場合は確定申告書の控えで調べることができます。

②養育費算定表で目安を確認しましょう。

裁判所のHP参照

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf

③実際に養育費がいくら支払われるかどうかについては、上記の算定を参考に、夫婦の話し合いで決めることになります。

 →養育費については、夫婦で話し合って決めた内容を必ず公正証書にしておきましょう。

 また、相手の支払が滞った場合に備えて、相手の資産に強制執行できるよう、強制執行認諾約款付きの公正証書の作成をお勧めします。

 (公正証書のお仕事なら、行政書士にお任せあれ。)

(イ)自分の収入を増やすことを考える。

  専業主婦の方は、就職を考えてみましょう。

  パート収入程度の方は、キャリアアップすることも考えてみましょう。

  就職にしても、キャリアアップにしても、一朝一夕にできることではないので、

 やはり、離婚は計画的に進める必要があるでしょう。

(ウ)一人親家庭が受給できる手当や支援を調べる。

  今後、住むことになる市町村のホームページを調べてみましょう。

(エ)子供の預け先や進学先を調べる。

  自治体によって、保育施設の事情はかなり異なります。

  しっかりと事前に調べておきましょう。

(オ)子供の精神の安定。

離婚した理由を子供に伝わるようにしっかりと説明できるようにしておきましょう。

そして、そもそも、ちゃんと子供とコミュニケーションが取れるようにしておくこと。

両親が自分たちのトラブルに必死になっている間に、子供の気持ちが離れていっていた…なんてことのないよう。。。

【終わりに】

お金のこと、子供のこと、離婚にあたって、事前に準備すべきことは沢山あります。

そして、後からでは、なかなか覆らないこともあります。

ですので、まずは、事前に、専門家にご相談下さい。

行政書士も、離婚相談を承りますので、気軽にご相談ください。

 和(やわらぎ)行政書士事務所

             行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

(参考:「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」 出版)

 

←前の記事   ページの先頭↑  次の記事→

「離婚は計画的に。~お金のことはしっかり把握~」

初めまして。奈良県王寺町で開業しています。

行政書士の若林かずみです。

今回は離婚相談の中でも、お金に関することについて書いてみようと思います。

 

【はじめに】

離婚理由は様々。

ただ、いずれにしても、大抵は、何年もの間に亘って積み重なった何かが、離婚という選択肢を当事者に選ばせます。

 

その離婚を決めるまでに、

もっと言えば、離婚を相手に告げる前に、

やっておかないといけないこと。

 

それは、やはり、お金のことです。

 

特に、専業主婦やパートタイムでしか働いていない主婦の方は、

お金についてしっかりと事前に考えておかないと大変なことになります。

 

【離婚に向けてお金のことを把握していないと、こんなことに…】

 

ある日のこと(以下の物語は、フィクションです。)

 

「うちの主人に離婚届け、叩きつけたった!(≧◇≦)

え…。マジですか?”(-“”-)”

「あんな人といてたら、毎日が地獄やん!

我慢できへんから、ついに、離婚届けを叩きつけたら、びっくりした顔してたわ!」

そらそうでしょうねえ…。

それはそうと、〇〇さん、離婚の後、自分ひとりで生活できます??

「アパート借りるわ!」

アパートを借りるにしても、敷金・礼金、毎月の家賃…、それに生活費。

〇〇さん、今、パートですよね?月収って10万円も無いのでは??((+_+))

「大丈夫!うちの主人、沢山お金を隠しもっているはずやし。慰謝料でがっつりよ!」

慰謝料で十分にもらえたらいいですが…。

そもそも、隠し持っているということは、もしかして、ご主人がどれぐらいお金をもってらっしゃるか、〇〇さん、把握してます???

「分からへん。そんなんなんとかなるやん!」

え…。”(-“”-)”

例えば、タンス預金とか分かりませんやん。

ご主人の通帳とか、一度、確認してみないと!

でも、もう、離婚届けを叩きつけた後やと、ご主人、〇〇さんが見つけられないところに隠したかも…。

「えーーーーーっ!ちょっと、家に帰って、家探しするわ!((+_+))

 

【離婚を考えたら、まず、夫婦でともに築いた財産をリストアップ!】

 

離婚を考えたら、まず、結婚後に、夫婦が協力して築き上げてきた財産(共有財産)をリストアップしましょう。

この共有財産は、離婚する際に、夫婦で2分の1ずつに分けるのが原則です。

 

ただ、共有財産をちゃんとリストアップできていないと、貰い損ねる可能性があります。

特に、夫婦のどちらか一方のみが管理していた財産については、離婚を告げた後では、相手の財産を確認するのが難しくなる場合がありますので、

離婚を考えた時点で、共有財産をリストアップしていきましょう。

 

【共有財産には、プラスの財産の他にマイナスの財産もあるので両方リサーチ!】

 

財産の中には、プラス財産の他に、マイナスの財産もあります。

もらうことばかり考えてプラスの財産にしか目がいかないこともありますが、

マイナスの財産もしっかりと調べましょう。

 

プラスの財産:現金、預貯金、株式などの有価証券、不動産、自動車、生命保険など

 

マイナスの財産;住宅ローン、借金など

 

【財産を確認できる資料も準備しましょう】

 

やはり証拠は必要です。

預貯金であれば、通帳。

不動産であれば、契約書や権利書。

ご主人の収入については、会社員であれば源泉徴収票、自営業者であれば確定申告書の控えなど。

 

これらをしっかりと準備し、資料は必ずコピーも取っておきましょう。

 

【終わりに】

 

何事も慎重に、計画的に進めることができる人は良いのですが、

そうではない方もいらっしゃるかと思います。

そんな方も、離婚については、計画的に。

そして、事前に、専門家にご相談下さい。

行政書士も、離婚相談を承りますので、気軽にご相談ください。

          和(やわらぎ)行政書士事務所 

             行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

 

(参考:「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」 出版)

前の記事   ページの先頭↑ 次の記事→

離婚相談。その前に…。まず心の整理を。

行政書士 若林かずみ

初めまして。奈良県王寺町で開業しています。
行政書士の若林かずみです。
今回は離婚相談について書いてみようと思います。

【はじめに】
私が法律の勉強を始めてから多く受けた相談。
それは「女性からの離婚相談」
多いんですよね~。(*_ _)
離婚を考えているご本人からの相談もあれば、
その身内の方からのご相談もあり。
学生の頃は恋愛相談だったのが、年を重ねるにつれ離婚相談に…
ただ、専門家に相談する前に、
「ご自身の心の整理」
これだけはやっておいて欲しいんです。(^_-)-☆

【心の整理をせずに相談すると、こんなことに…】
ある日のこと(以下の物語はフィクションです)。
ご無沙汰している知人からの電話。
何かあったのかな??と思いつつ出ると
「あの…。うちの息子が…」
何かありましたか??
「うちの息子の嫁が、子供を連れて出て行ってしまったのよお~」
えーー。それは大変なことに…。
「大体、あの嫁は、結婚当初から変だったのよ!」
そうですか…。
「あんな嫁とは離婚よ!」
離婚の相談かな???子供を連れて出たんやもんなー。取返したいんやろ。お孫さん。
「最近、その嫁なんやけど、子供を連れて一度帰ってきてね!
今後は、子供を置いて出て行ってしまったんよ!
ありえへんでしょ??」
あれ?子供を取り返したいわけではない…。
「嫁の親とも話をしたけど、もーーー。アカン。自分の子供かわいいやから
話が通じへんのよ!」
家族ぐるみで話がこじれているわけですね。
「大体、うちの息子も煮え切らへんから!嫁にちゃんと言えばいいのに!
ほんと!あの嫁はアカン!そもそも……(嫁姑トラブルのような話に展開)」

むむむ…。
ちょ、ちょっと待って下さい。
話を整理しましょう!

お母様としては離婚させたいみたいですが、
ご子息は離婚の意思を嫁に伝えているのでしょうか?
「それを言わないのよーーー」
言わないだけで離婚するかどうかは決めているのでしょうか?
「息子は離婚するつもりだと思うのよ」
思うって…、お母さんがそう思っているだけで違うかもしれませんね…。
子供さんは手元にいらっしゃるわけですよね。
お金の要求をされているとか、何かそういうこと、ありますか?
「……。どうやろ?」

ご子息様としてはどうされたいのでしょう?
「……」

こういうこと。よくあります。
ご相談をいただいたときに、
法律的に解決する方法をこちらとしても模索はするのですが、
そもそも、離婚するかもしれない当事者夫婦の意思が決まっていないことには話は進まない。
とかく、女性は感情が先走りやすいので、
一度、自分自身の心を整理してから相談される方がいいですね。
(#^.^#)

【心の整理のポイント】
ポイントは大きく2つ。
Ⅰ.身分関係
Ⅱ.財産関係

身分関係というのは、
離婚するのかどうか、離婚するのであれば子供はどうするのか、など。

財産関係というのは、
結婚している間に二人で築いた財産をどうするのか、養育費、
相手に不貞行為(不倫など)があった場合の慰謝料請求、など

最終的には、こういった法律問題に乗せていくのですが、
まず、その前に…

【素朴な思いを紙に書きだそう!】
自分がどう思っているのか
自分がどうしたいのか
その素朴な思いを紙に書きだしていくことで心の整理をすることができます。

以下のような項目に沿って、もっと素朴な気持ちの整理をしましょう。

☆自分の気持ちの確認☆
〇離婚を考えている理由は何ですか?
①理由: ②いつ頃から: ③それは解決・解消できますか:
〇離婚を決意できない原因・迷う理由は何ですか?
①理由: ②それは解決・解消できますか?
〇結婚当初と現在の配偶者への率直な気持ちを書いてみましょう。
①プラス面  ②マイナス面
〇夫婦関係を再構築できる可能性はありますか?そのために必要なことは?
〇離婚について相談できる人はいますか?それは誰ですか?
〇(子供がいる場合には)子供にきちんと離婚の理由を話すことができますか?
どのような話をするのか具体的に書いてみましょう。

☆離婚後のライフプラン☆
〇当面の生活費は確保できていますか?金額も書いてみましょう
〇自分の一か月の生活費を把握できていますか?具体的に何にいくら必要か書いてみましょう。
〇離婚後のライフプランを具体的に書いてみましょう。
①住む場所 ②仕事と働き方  ③心の支えになること
〇(子供がいる場合は)離婚後の子供と生活を具体的に描けていますか?
①生活スタイル  ②必要な養育費と工面の方法

(参考:「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:森元みのり 「株式会社 日本文芸社」 出版)

【終わりに】
離婚というのは、人生の一大事です。
自分はどうしたいのか?
離婚相談をしてお話をしながら自分の思っていることを発見することもできますが、
その前に、一度、ゆっくりと時間をかけて
自分自身の心の声に向き合ってみるのが良いと思います。(#^.^#)

 

←前の記事  ページの先頭↑ 次の記事→