「離婚は計画的に②。~何よりも大切な子供のこと~」

初めまして。奈良県王寺町で開業しています。

行政書士の若林かずみです。

今回は離婚相談の中でも、子供に関することについて書いてみようと思います。

【はじめに】

「金の切れ目は、縁の切れ目…」などと昔から言われるように、

結婚した二人の縁が切れるときに問題となるのがお金。

ただ、離婚の場合、お金以上に大問題となるのが「子供」の問題。

これだけは、お金で測れないものがあります。

だからこそ、離婚を考える前に、しっかりと対策しておきたいところです。

【離婚に向けて子供のことについて対策しておかないと、こんなことに…】

ある日のこと(以下の物語は、フィクションです。)

同窓会のお知らせをするために、同級生に連絡してみたら…

「私。家を出てみた。」

えっ!”(-“”-)” 出てみたって…。どうするん??

「離婚よ。離婚。それしかないんよ。もう決めてるし!」

あ、そうなの??

「もーーーーー。すっきり!一人って気楽~~。」

そりゃ気楽でしょうよ。

で、子供いたんじゃなかった?子供は??

「LINEで連絡とってるから大丈夫!」

何が大丈夫なのか…。

家出して、どれぐらい経つの??

「えーーっと。桜が咲いてる頃だったからな~」

半年以上経ってますやん!

「だって、忙しかったんだもん」

だもん、じゃねーよー。じゃ、親権とか取れなくてもいいんやね?

「もちろん、私が育てる!もうちょっと落ち着いたらね~」

いやいや。すでに子育て放棄やで。あんた!

そんなに長いこと家出した状態じゃあ、親権とれないんじゃないのかな。

そりゃ、親権取れるかどうかは、いろいろな配慮の結果決まるんだけど

ちょっとなあ…。

「えーーーーーっ。そうなん!聞いてないよーーーー」

だから、転ばぬ先の杖で、

行政書士の私に、先になんでも相談してやーーって

言ってたやんかあ。(≧◇≦)

親権取りたかったら、子供と離れたらアカンで…。

 

【離婚後に子供の親権を取りたいのであれば、やっておくべきこと】

1)子供と一緒に暮らし続けること

仮に自分が家を出るような場合には、親権を取りたい子供も連れて家を出る。

他方、結婚相手が家を出ていくときには、子供を渡さない。

このようにして、子供と離れて暮らさないようにする必要があります。

親が離婚した後も、子供の生活環境が変わらないことが重視されるので、離婚後の子供の親権を決めるにあたっては、子供と同居していることが重要なファクターとなります。

2)離婚後、子供と一緒に安定した生活ができるだけの環境を整えること

(ア)収入の安定がまず必要です。

もともと、自分の方が配偶者よりも収入が高く、安定している場合は問題ありません。

親権を取りたい人が専業主婦(夫)やパート収入程度しかない場合が問題となります。

養育費の目安を確認し、相手からどのぐらい養育費がもらえる可能性があるのか確認しましょう。(#^.^#)

※養育費の目安の確認方法

①夫婦の年収を調べる

→会社員の場合は源泉徴収票、自営業者の場合は確定申告書の控えで調べることができます。

②養育費算定表で目安を確認しましょう。

裁判所のHP参照

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/vcms_lf/santeihyo.pdf

③実際に養育費がいくら支払われるかどうかについては、上記の算定を参考に、夫婦の話し合いで決めることになります。

 →養育費については、夫婦で話し合って決めた内容を必ず公正証書にしておきましょう。

 また、相手の支払が滞った場合に備えて、相手の資産に強制執行できるよう、強制執行認諾約款付きの公正証書の作成をお勧めします。

 (公正証書のお仕事なら、行政書士にお任せあれ。)

(イ)自分の収入を増やすことを考える。

  専業主婦の方は、就職を考えてみましょう。

  パート収入程度の方は、キャリアアップすることも考えてみましょう。

  就職にしても、キャリアアップにしても、一朝一夕にできることではないので、

 やはり、離婚は計画的に進める必要があるでしょう。

(ウ)一人親家庭が受給できる手当や支援を調べる。

  今後、住むことになる市町村のホームページを調べてみましょう。

(エ)子供の預け先や進学先を調べる。

  自治体によって、保育施設の事情はかなり異なります。

  しっかりと事前に調べておきましょう。

(オ)子供の精神の安定。

離婚した理由を子供に伝わるようにしっかりと説明できるようにしておきましょう。

そして、そもそも、ちゃんと子供とコミュニケーションが取れるようにしておくこと。

両親が自分たちのトラブルに必死になっている間に、子供の気持ちが離れていっていた…なんてことのないよう。。。

【終わりに】

お金のこと、子供のこと、離婚にあたって、事前に準備すべきことは沢山あります。

そして、後からでは、なかなか覆らないこともあります。

ですので、まずは、事前に、専門家にご相談下さい。

行政書士も、離婚相談を承りますので、気軽にご相談ください。

 和(やわらぎ)行政書士事務所

             行政書士 AFP 法務博士  若林 かずみ

(参考:「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」 出版)

 

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