こんにちは。奈良県奈良市の行政書士ユウ法務事務所の木村友紀です。
今月の奈良県行政書士会とコスモス奈良のコラボイベントにご参加頂いた方、ありがとうございました。引き続きですが、来月にはコスモス奈良のイベントで介護の日が11月10日(日)に、なら100年会館にて開催されます。認知症・介護・成年後見等に関心ある方向けのイベントとなっておりますが、どなたでもお気軽にお越し頂けます。ご興味のある方は、是非参加頂ければと思います。
法人組織の目的について
前回は、「株式会社等の資本金の考え方について」執筆をさせて頂きました。今回もそれと関連がある内容となっております。
そこで、前回お話しました「法人組織体の運営を変更したい」というケースについて、少し検討をしてみたいと思います。前回は、資本金の拠出のために法人組織体を変更することについて取り上げさせて頂きました。これに対して、もしかしたら既に何らかの株式会社等の法人組織体が存在するのであれば、その法人組織体をそのまま存続させておき、目的のみを変更すればよいのではないかと疑問に思われるかもしれません。
これについて参照すべき条文がありますので見ておきましょう。民法34条において、「法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う」とされています。これは、以前にご紹介させて頂きました一般社団法人及び一般財団法人においても適用されています。
それでは、これから事業として行いたい目的を定款等に追加、あるいは変更をしたら良いだけではないのかと思われるかもしれませんが、場合によってはそう簡単にいかないケースもあります。ある法人組織体については、その組織の目的・設立趣旨より、目的に制限のある場合があります。そこで、例として、認可地縁団体について考えてみたいと思います。
認可地縁団体の組織の解散並びに財産の処分・帰属について
例えばですが、以前にご紹介しました上記リンクにもあります認可地縁団体という組織体ですが、これは法律上商業登記の対象とはなりませんが、地縁に関する運営を組織するための特殊な組織体として法律上認められています。ところが、この認可地縁団体では、株式会社のような営利目的で活動することは認められてはいないようです。従いまして、何らかの事情によりこの組織体を株式会社等に移行したいと考える場合、一旦認可地縁団体を解散しなければいけないでしょう。この場合、恐らく認可地縁団体に関与した法律専門家(司法書士、行政書士等)が存在する場合には、その方に。もしもそのような専門家に相談をされなかった場合等には、設立当時の代表者の方などに団体の規約を確認するのが良いでしょう。
その規約の内容によっては、以後に設立を検討される法人組織体に対してスムーズに移行することができる場合があります。なお、認可地縁団体の申請・解散等の諸手続きに当たっては、基本的に各自治体のホームページ等に記載がある場合がありますが、根本的には地方自治法という法律に記載がされています。詳細は、地方自治法第260条の2以下に記載されておりますので、そちらをご参照頂いても結構ですし、当事務所にご相談頂くことも可能です。こういったケースでは、その背景として何らかのご事情があることもあるかと思いますので、その背景から整理するという意味で個人的には法律専門家に確認されるのが良いかもしれません。
以上の点につきまして、何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせいただけれ
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