法定相続情報証明制度⑤

これまでの記事の一覧はこちらから

こんにちは、相続手続きと遺言書作成を専門にしております行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

それでは『法定相続情報一覧図』について、さらに詳しく見ていきましょう。


前回、例として挙げた△本□男さんの法定相続情報一覧図をもう一度ご覧ください。

まず、相続人の『廃除』があった場合は、その方の氏名、生年月日、続柄は記載しません。

※廃除とは、遺留分を有する推定相続人(兄弟姉妹以外の推定相続人)の相続する権利を剥奪する制度です。遺留分を有する推定相続人が、被相続人に対して虐待や重大な侮辱などを与えたとき、または推定相続人に著しい非行があったときに、被相続人から家庭裁判所へ 相続人廃除の請求をすることができます。また遺言により廃除をすることもできます。

ただし、廃除があった場合でも代襲相続は認められているため、上の図のように『被代襲者』と表記(もちろん死亡年月日は書きません)したうえで、代襲者の氏名、生年月日、 続柄を記載します。

しかし、相続放棄をした方、および相続欠格者(相続欠格事由に該当する者。※相続欠格事由=被相続人や他の相続人を故意に死亡させたり、遺言書を偽造・破棄・隠匿するなど) については、氏名、生年月日、続柄を記載します。

『亡くなった配偶者』や『離婚した配偶者』については何も記載しません。ですが、(元配偶者)や単に性別だけ(男)(女)を記載することは可能です。

兄弟姉妹が相続人となる場合(父母がすでに亡くなっている場合)は、(父)(母)とだけ記載します。

なお、法定相続情報一覧図は下図のように列挙形式で作成することも認められています。

いずれかの方法で法定相続情報一覧図を作成したら、申出をする法務局へ行き、申出書と 必要書類を添えて提出します。この時に提出する登記簿謄本や住民票については、一覧図の写しが交付される際に返却されます。

なお、申出や一覧図の写しの交付は郵送によることも可能です。

次回は法定相続情報証明制度のまとめをしたいと思います。

行政書士奥本雅史事務所

http://okumoto.tribute-mj.net

←前の記事 ↑ページの先頭へ

意外と見落としがちな民法改正への対応策

奈良県行政書士

こんにちは。奈良県奈良市の行政書士ユウ法務事務所の木村友紀です。

ようやく暑い夏が終わろうとしており、ほっとする限りです。今年の夏は、リモートワークの流れに則って、予定されていた数多くの会議をZoomで対応することができましたので、会議に参加するために炎天下の中歩かなければいけないという事態を避けることができましたので、まだよかったですね。早く涼しい季節になって欲しいものです。

民法改正並びにその他法律の改正に際して

起業支援
行政書士ユウ法務事務所起業支援業務のページへ↑

今回は、民法改正というテーマでお伝えしたいのですが、民法に限らず広く法律の改正に関するリスクについても少しお話をさせて頂きたいと思います。皆さんは、民法が新しくなったのをご存知でいらっしゃいますでしょうか?これまで長い間改正されることがなかった民法の規定が最近大幅に改正されることになったのです。これに伴い、これまでの規定は民法改正の内容に調整をしなければいけないことも当然出てくるのです。ところが、よく考えるとこの作業って面倒ですよね。少なくとも私なら面倒だと思うんです。実は、最近お客様の資料を拝見していたのですが、記載されている内容が民法改正前の内容だったんです。しかもその内容はエンドユーザーであるお客様には印刷され、既に配布されているとのこと。これってかなり危険なんですよね。本来ならば、法律にきちんと適合しているかどうかチェックをすべきところが、当たり前のようにこれまでと同じように利用されている。

法律が改正されると法律文書の内容も見直しましょう

行政書士に相談

これは何も民法に限ったことではないんです。実は、あまり知られていないかもしれませんが、法律というものはある程度改正が行われているものなのです。私たち法律専門家は、日々情報収集をしていますので、法律が変わったであろう内容について常にアップデートするようにしていますので、お客様の資料を拝見しているだけでも「あれっ、これって何かおかしいかも?」と反応することができるものですが、一般の方はなかなか法律の内容に精通されている方ばかりではないと思いますので、ある時点を境に法律が変わっても変更点に気づくことなく運用をしてしまっているかもしれません。法律が変わってしまうと、手続きが変わってしまいますし、何よりも間違った運用をしてしまうと、エンドユーザーであるお客様にも迷惑が掛かってしまいます。

もしかしたら皆様の周りにも法律手続きを運用していらっしゃって、このまま問題なく利用して大丈夫か?と心配になった方は是非一度信頼できる法律専門家にご相談をされてみるのも一つの手ではないかと思いましたので、今回お話をさせて頂きました。少しでも皆様の参考になれば幸いです。

以上の点につきまして、何かご不明な点等がございましたらお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。

奈良県の行政書士

————————————————————————————————–
事務所名 行政書士ユウ法務事務所
所在地 【〒630-8131 奈良県奈良市大森町43-2 ホワイトパレス21 401号】
電話番号 【050-3698-1344】
FAX  【0742-90-1344】
営業時間 【9:30~18:30】
定休日 【土日祝】
E-mail 【info@gyouhoum.com】
URL  【http://gyouhoum.com/】
————————————————————————————————

←前の記事   ページの先頭

法定相続情報証明制度④

これまでの記事の一覧はこちらから

こんにちは、相続手続きと遺言書作成を専門にしております行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

今回は、”法定相続情報一覧図の写し”を取得するために必要な書類について見ていきたいと思います。

まず以下の4つの書類を準備します。

①被相続人の『戸除籍謄本』

亡くなられた方の、出生から死亡までの連続した戸除籍謄本が必要です。

被相続人の最後の戸籍謄本(もしも被相続人が亡くなったことにより、全ての人が戸籍から抜けてしまった場合にはその戸籍は閉鎖されますので”除籍謄本”となります)から遡り、婚姻などの理由で本籍地を移した場合にはその市区町村に保管されている戸籍が、また本籍地を一度も変えたことが無いという方でも法律の改定により作り直された改正原戸籍謄本というものがありますので、これらの戸除籍謄本を切れ目がないように収集します。

②被相続人の『住民票の除票』

亡くなられた方の、住民票の除票を最後の住所地となった市区町村で取得します。もし市区町村ですでに住民票の除票が廃棄されているなどの事情により取得をすることが出来ない場合は『戸籍の附票』を取得します。

③相続人の戸籍謄抄本

相続人全員の戸籍謄本、または抄本を準備します。(被相続人の死亡後に作成されたもの)

ちなみに謄本は戸籍の記載の全部の写しで、抄本というのはその戸籍のうちの個人の記載の写しです。

④申出人の氏名・住所を確認することができる公的書類

以下に例示する書類のいずれか一つ(これ以外の物については登記所で要確認)

・運転免許証のコピー

・マイナンバーカードの表面のコピー

 →原本と相違が無い旨を記載し、申出人本人が署名、または記名・押印をする。

・住民票記載事項証明書(住民票の写し)

 →コピーを提出する場合は、他と同様に原本と相違ない旨の記載および申出人の署名、または記名・押印が必要。

この他に、代理人が申出の手続きをする場合には『委任状』が必要となります。

親族の方が代理人となる場合は、申出人と代理人が親族関係にあることが分かる戸籍謄本が必要です。(①または③の書類で親族関係が分かる場合は必要ありません)

次に、『法定相続情報一覧図』を作成します。

作成は、A4縦の丈夫な用紙に横書きが原則です。

なお、下から5㎝の範囲には認証文が付されるため、空白を開けておきます。

下に法定相続情報一覧図の記載例を挙げてみました。

被相続人(亡くなった人):□男さん

相続人(相続する人):

  • 奥さんの◇子さん
  • 長男の〇助さん
  • 孫の一郎さんと二郎さん(長女××さんはすでに死亡しているため代襲相続)

法定相続情報一覧図に必ず記載しなければならない事項は、

・被相続人の氏名、最後の住所、生年月日、死亡した年月日

・相続開始時における相続人の氏名、生年月日、続柄(被相続人との続柄は「配偶者」「子」とすることもできますが、相続税の申告手続き等に使えなくなる場合があります。)

・作成年月日、作成者の署名、または記名・押印

となっています。

被相続人の最後の本籍地の記載は任意です。

また、相続人の住所の記載も任意ですが、記載する場合はその相続人の住民票記載事項証明書(住民票の写し)を添付する必要があります。

次回もこの図について、さらに詳しく見ていきたいと思います。

行政書士奥本雅史事務

http://okumoto.tribute-mj.net

←前の記事 ↑ページの先頭へ 次の記事→

契約書にハンコ(印鑑)は要らないって本当?

奈良県行政書士

こんにちは。奈良県奈良市の行政書士ユウ法務事務所の木村友紀です。

新型コロナウイルスの影響により、奈良県行政書士会では新型コロナウィルス感染症に対応する電話無料相談を実施してきましたが、2020年7月28日をもって一旦終了の運びとなりました。今後新型コロナウイルスの無料相談に関しては、通常の相談会にて対応されるとのことですので、ご検討の方はご参照頂ければと思います。

ハンコ(印鑑)文化は本当に必要?

起業支援
行政書士ユウ法務事務所起業支援業務のページへ↑

さて、新型コロナウイルスの影響は留まることを知らず、投稿時点では過去最大の感染者数の記録を更新しましたとのニュースが各地で飛び交っています。そんな中で、新型コロナウイルスに関するトピックとしまして、ステイホーム中の出社問題があります。つまり、新型コロナウイルスの感染を予防するために、政府は在宅ワークを推進しているのですが、上司の決裁が下りないと業務を進めることができないとして、ハンコ(印鑑)を押すためだけにわざわざ出社をしなければいけないという問題が発生しているようです。ところが、これは極めて非効率なことでして、たかだかハンコ(印鑑)を一つ押すためだけに3密のリスクを冒す必要性が本当にあるのか?ということで、議論が起こりました。

その結果としまして、令和2年6月19日内閣府・法務省・経済産業省は連名で、契約書に関する公式文書を発表しました。その結果としまして、契約書というものは別にハンコ(印鑑)は必要ないということになったのです。つまり、もともとは契約書というものは当事者の意思が重要であって、ハンコ(印鑑)がないからといってそれだけでは無効にはならないということです。

ハンコ(印鑑)に代替可能性のある手段とは?

行政書士起業支援

そもそも契約書が問題になるのは、法律トラブルが発生したときですが、裁判所で契約書を取引開始前に締結していたかどうかは非常に重要な要素の一つとなります。そこで、契約書が真正に、問題なく成立していたといえるためには、もちろん適正なハンコ(印鑑)が押されていれば良いのですが、その他の手段として、以下のものでも代替できるとされています。

(1)継続的な取引関係にある場合

取引先とのメールアドレス・本文及び日時等、送受信記録の保存

(2)新規に取引関係に入る場合

契約締結前段階での本人確認情報の記録・保存、本人確認情報の入手過程の記録・保存、そして文書や契約の成立過程の保存

(3)電子署名や電子認証サービスの活用

こちらはクラウドサインなどの電子契約等の方法によって、書面以外の方法で当事者の契約書締結意思を確認するものです。

(令和2年6月19日 内閣府・法務省・経済産業省 押印についてのQ&A より)

ちなみに、行政書士ユウ法務事務所では、契約書に関するご相談も多く頂いておりまして、上記の他に契約書作成等に関するお悩みがございましたら、お気軽にご相談頂ければと思います。

以上の点につきまして、何かご不明な点等がございましたらお気軽にお問い合わせ頂ければと思います。

奈良県の行政書士

————————————————————————————————–
事務所名 行政書士ユウ法務事務所
所在地 【〒630-8131 奈良県奈良市大森町43-2 ホワイトパレス21 401号】
電話番号 【050-3698-1344】
FAX  【0742-90-1344】
営業時間 【9:30~18:30】
定休日 【土日祝】
E-mail 【info@gyouhoum.com】
URL  【http://gyouhoum.com/】
————————————————————————————————

←前の記事   ページの先頭   次の記事→

技能実習制度を活用した外国人(技能実習生)の雇用

こんにちは。

介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

前回に引き続き、今回も日本で外国人介護職員を雇用するための制度をご紹介したいと思います。

今回お伝えするのは

「技能実習制度を活用した外国人(技能実習生)の雇用」です。

技能実習という言葉、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

外国人技能実習制度(以下、技能実習制度)は、日本から諸外国への技能移転を目的として、外国人を日本の産業現場に一定期間受け入れ、技能や技術等を学んでもらい、母国の経済発展に役立ててもらうことを目的とした制度です。

技能実習制度は、 企業が単独で技能実習生の受入れを行う 「企業単独型」と、協同組合や商工会等の団体が技能実習生をあっせんし、その責任と指導のもとで実習先の企業が技能実習生の受入れを行う 「団体監理型」の2つの形態に大別されます。

現在は、団体監理型が主流となっていますので、介護の技能実習生の受け入れにあたっても監理団体を通して手続きを進めることになります。

団体監理型による受け入れの概要は以下の図をご参照ください。

出典:「外国人技能実習制度について」法務省 出入国在留管理庁・厚生労働省人材開発統括官

団体監理型で技能実習生を受け入れる際には、たくさんの機関が登場します。

図を見てみると何とも複雑な感じでわかりにくいですね。

技能実習生の受け入れを検討される企業は、図で言うと受入企業(実習実施者)となります。

受入企業は監理団体に相談し、自社に外国人実習生を招き入れる計画を立てることになります。

外国人技能実習機構への実習計画申請や入国管理局への在留資格認定証明書の申請など、必要な手続きは監理団体が中心になって行ってくれるため、受入企業の手続きの負担は軽減されます。また、監理団体は受入企業に対し、実習計画の作成指導、支援も行います。

受入企業としては、雇用契約に基づいて技能実習生へ支払う費用以外に監理団体へ支払う費用も必要になってきますが、その分複雑で大変な手続きを行ってもらえますし、相談にものってくれます。

よく技能実習制度を人材派遣と混同される場合がありますが、監理団体は人材派遣会社ではありません。監理団体は、受入企業が実習実施者として適正な技能実習を行うためのサポートや助言を行ったり、技能実習生の保護を目的に監督、監査などを行うことがメインの仕事です。

一方、受入企業は、技能実習生に対し技能等を修得させる立場です。そのために、技能実習指導員や生活指導員を配置し、技能実習計画に沿って技能実習を実施するとともに、技能実習生の生活にも配慮しなければなりません。

したがって、受入企業には、実習実施者として実習生の雇用責任、技能実習を適正に行う責任、実習生の生活環境への配慮責任などがあることにはご留意いただきたいところです。

続いて、技能実習の流れは以下の図をご参照ください。

出典:「外国人技能実習制度について」法務省 出入国在留管理庁・厚生労働省人材開発統括官

技能実習の期間は最大で5年となっています。

図で見ていただくと分かるかと思いますが、技能実習生は技能実習2号及び技能実習3号の段階に進む際には実技や学科による技能検定があります。これは、技能実習によって目標とする技能を修得できたかどうか、成果を確認するものです。技能検定等に合格できない場合は、次の段階の技能実習に進むことができません。

5年間の技能実習を続けるためには、在留資格の変更や更新に加えて課せられた様々な要件をクリアしていくことが必要となります。

受入企業(実習実施者)においても、第3号技能実習(4年目、5年目)を行う条件として、外国人技能実習機構への技能実習計画の認定申請の際に「技能等の修得等をさせる能力につき高い水準を満たすものとして主務省令で定める基準」に適合している実習実施者として、外国人技能実習機構から優良認定を受ける必要があります。

つまり、技能実習生の実習を適切に行うための基準に照らして審査を受け、認めてもらう必要があります。

このように、技能実習生を受け入れる際には受入企業には、様々な要件を満たしたうえで、複雑な手続きを経ることになります。また、来日される外国人の方にも様々な要件が課されています。

以上が技能実習制度の概要となります。今回お伝えしたことは、技能実習制度のほんの一部にすぎません。技能実習生を受け入れるためには早めの準備と情報収集が欠かせません。

介護施設で技能実習生の受け入れをご検討される際は、介護職種に強い監理団体にご相談されることをお勧めします。また、弊所でもご相談をお受けできますので、お気軽にご連絡いただければと思います。

次回は、介護職種の技能実習生を受け入れる際に知っておくべき介護職種特有の要件をお伝えします。

←前の記事  ページの先頭↑  次の記事→

法定相続情報証明制度③

これまでのコラムの一覧はこちら

こんにちは、相続手続きと遺言書作成専門の行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

今回からは、法定相続情報一覧図の写しを取得する方法についてお話しをしていきます。

法定相続情報一覧図の写しの交付を受けるためには、法務局へ『法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出』を行います。申出をする法務局は以下のいずれかを管轄する法務局です。

①被相続人(亡くなられた方)の本籍地

②被相続人の最後の住所地

③申出人の住所地

④被相続人名義の不動産の所在地

この申出人となることができるのは、被相続人の法定相続人の方に限られています。一人の被相続人につき、どの相続人の方でも申出をする事が可能です。

ただし、必要な戸籍謄本の全部または一部でも添付することができない場合は、この制度を利用することができません。例えば、被相続人または相続人の中で日本の国籍を離脱している方がおられる場合などです。

次に、申出人の代理人となることができるのは以下の方です。
《法定代理人》
・親権者
・未成年後見人
・成年後見人
・代理権の付与のある保佐人、補助人
・相続財産管理人
・不在者財産管理人

《任意代理人》
・申出人の親族
(配偶者、6親等以内の血族、3親等以内の姻族)
・資格代理人
(弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、弁理士、社会保険労務士、海事代理士、行政書士)

資格代理人は、職権により戸籍や住民票を取得する事が認められている8種類の士業に限定されています。

なお、申出および交付にかかる手数料は無料です。また、交付される通数には原則として上限がありませんので、必要数+αの通数を交付してもらうのが良いでしょう。

作成された一覧図のデータは、法務局の登記情報システムに5年間保存されます。
この間は、一覧図の写しの再交付をしてもらうことが可能です。

ただし、再交付の申出ができるのは、申出人か、その代理人に限られます。申出人以外の相続人が再交付の申出をすることはできません。

ちなみにこの再交付の手数料も無料となっています。

では次回からは、申出時に必要な書類などについて見ていきたいと思います。

行政書士奥本雅史事務所

http://okumoto.tribute-mj.net

←前の記事 ↑ページの先頭へ 次の記事→

法定相続情報証明制度②

これまでのコラム一覧はこちらから

こんにちは、相続手続きと遺言書作成専門の行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

前回は法定相続情報証明制度の創設によって、相続手続き時に戸籍謄本の束を提出する代わりに、法務局がその内容を証明した『法定相続情報一覧図の写し』を提出することで、相続人となる方が複数の提出先(金融機関、法務局等)への手続きを同時に進めることができるようになった、というお話しをしました。

このように相続人の負担を軽減するための制度が創設されることになった背景に、日本全国で増えつつある『所有者不明土地』の問題があります。

公共事業で道路や施設などを作ろうとする時、建設予定地に所有者の分からない土地が存在していたために、土地の取得が思うように進まず事業が滞るケースなどが全国的に発生しています。

平成29年の所有者不明土地問題研究会の発表によると、所有者が不明となっている土地の面積の合計は約410万ヘクタールで、すでに九州の面積368万ヘクタールをも上回っていると推計されています。

土地所有者が不明となってしまう原因のひとつとして、『相続発生時に不動産の所有権移転登記がされていない』という点が挙げられます。

登記は『第三者に対して所有権を主張するため』の制度ですので、本来であれば不動産を相続した人が自分の所有権を主張するために、積極的に名義変更の登記をすべきものです。

しかし『相続時に必ず登記をしなければならない』という“義務”ではないため、「登記をしなさい」という通知が来るわけでもありませんし、登記を怠ったとしても罰則などはありません。

また登記をしなくても、そのまま以前と変わらず家に住み続けたり、田畑や土地を使い続けることなどもできるため、面倒だからと登記をしなかったり、よく分からないため結果的に放置してしまっているといったケースが多く見られ問題視されています。

この問題解決のための一端として、相続手続きを簡便化して相続人の便宜を図り、不動産の所有権移転の登記を確実に遂行してもらおう、というのが法定相続情報証明制度の狙いであると言えます。

相続登記を何代もの間行わないと、関係する相続人が膨大な数になってしまうこともあります。所有権移転の登記のためには、現在の相続人全員の合意が必要となるため、手続きの完了までには多大な労力と時間を費やすことになるでしょう。

また、ご先祖様から受け継いだ家や土地を、いざ活用しようと思っても、所有権移転の登記がされていなければ、売却や各種の手続きを行うことは困難です。
今一度、興味を持っていただいて、ご自身が関係する可能性のある不動産の名義について確認をされてみてはいかがでしょうか?

※なお、行政書士は登記手続きを代行することはできません。
当事務所では登記を提携の司法書士さんにお願いしております。

←前の記事 ↑ページの先頭へ 次の記事→

行政書士奥本雅史事務所
http://okumoto.tribute-mj.net

コロナウイルスに関する給付金等の情報

こんにちは。

武村直治行政書士事務所の武村直治です。

皆様いかがお過ごしでしょうか。

コロナウイルスの感染者がどんどん増え、至るところで影響が出ていることを実感します。

経済が回らず大きな影響を受けている事業者の方もおられると思います。

他の先生方と内容が被ってしまうこともあるかと思いますが、個人的にしばらく状況を見ながらコロナ関連の情報をお伝えすることによりお役に立てればと考えています。

  • 情報1

「特別定額給付金」

※今後の検討によっては変更もあり得ます。

4月20日、特別定額給付金(仮称)事業が実施されることとなりました。
(ニュースでよく聞く国民一人当たり10万円もらえる、というやつですね)

 

・事業の実施主体
⇒市町村

・給付対象者
⇒令和2年4月27日において住民基本台帳に記録されている者

・受給権者
⇒その者の属する世帯の世帯主

・給付額
⇒10万円

・給付金申請方法
①郵送申請
②オンライン申請
※③ やむをえない場合に限り、窓口申請

・受付及び給付開始日
⇒市区町村において決定
⇒期限は、郵送方式の受付開始日より3か月以内

 

  • 情報2

「感染拡大防止協力金」

各都道府県により取り扱いの有無や期間等は違うと思いますが、一定期間の施設の休業や営業時間の短縮に協力した事業者に対し、協力金が支払われます。

取り急ぎ奈良県の情報を記載致します。

※申請方法等についてはこのコラムを書いている時点(4月22日)では現在検討中となっています。

 

  • 給付額
  • 個人事業主 10万円
  • 中小企業  20万円

 

    • 期間

4月25日(土)~5月6日(水)

※4月24日以前から自主的に休業している事業者も対象とする

      • 対象施設

      かなりの区分があるため県庁のホームページをご覧ください。

       

      とにかく早く終息してほしいところですが、気温が上がれば終息するのかも不明、ワクチンも一般的には開発にかなりの時間を要します。

      事業者の方にとっては人命と生活(経済)という双方大きな問題を天秤にかけられているような状況ですが、身近な方が感染し死亡するリスクも十分にありえるため、つらいところではありますが自粛の意識をより高めていただければと思います。

      また有益な情報がありましたらアップ致します。

      ←前の記事

風営法11 逮捕について


こんにちは。

奈良県を中心に活動している武村直治行政書士事務所の武村です。
たまにはブログ中に事務所名の宣伝もしようと思い記載してみました。

風営法に違反している場合、当然ながら逮捕のリスクを負います。
恐怖心を煽るようであまり書きたくなかったのですが、今日はこの逮捕につ
いて少しお伝えしたいと思います。

今年に入ってから元プロのスポーツ選手が風営法違反容疑で逮捕されました。
私もニュースで知っただけですので容疑の詳細を記すことは差し控えますが、
記事によると他人名義でのラウンジ営業のようです。

地域によっての違いはあれどラウンジの無許可営業についての認識は高まって
いると感じますが、やはりまだまだ無許可で営業を行っている方も周りに多い
ためか風営法に違反していることのリスクを正確に認識していない方が多い印象
です。

恐怖を煽るつもりは全くありませんが、無許可で風俗営業を営んだ場合は2年
以下の懲役もしくは200万円以下の罰金またはその併科です。
条文だけ読んでもピンとこない方も多いと思いますが該当し逮捕される方が
多数いることも事実ですし、その場合は当然ながら「今から逮捕に行きます」な
んて警察署も教えてくれません。。

ある営業所の方が風営法違反で逮捕された場合、その周辺で営業をされている方
が許可を取得しようと行動を起こされるケースが多いと聞きますが、許可申請は
図面やルールなど手続きが凡雑なため時間を要します。
また許可を取得するには申請書の受理から2か月ほどかかりますし、当然その間
は接待営業はできません。

ちなみにその地域の「1件目」としていきなり逮捕される可能性も十分にありえます。

許可取得を行政書士に依頼するとなれば費用はかかりますが、その後は負い目を
感じることなく営業することができます。

昨今の情勢を鑑みるに、もし風俗営業の許可が必要であると感じられた方は速や
かに取得のための行動を起こすことをお勧め致します。

←前の記事

法定後見と任意後見の関係について

こんにちは。

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

みなさん、年末年始はいかがでしたか?

初詣、旅行、帰省などで楽しい時間を過ごされた方も多いのではないでしょうか。

 

私は久々にゆっくりできました。

しっかり充電できましたので、心機一転頑張りたいと思います。

 

このコラムも読んでくださる方のお役に立つ内容をお届けできるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

それでは本題に入りましょう。

 

先日、知り合いのケアマネジャーさんからご相談がありました。

身寄りのないご利用者に後見人が必要で、裁判所への手続きを教えてほしいとの内容です。

 

詳しくお聞きすると、そのご利用者は判断能力もしっかりされていて、自宅で一人暮らしをされていますが、かなりの高齢で今後のことを心配しての相談でした。

 

このようなケースでは、判断能力がしっかりされている方であれば、任意後見をご案内します。裁判所への申立ては法定後見になります。

 

このように、法定後見任意後見の違いについて簡単にお伝えしましたが、

「後見人」= 財産管理や役所の手続きを支援してくれる人

という認識が一般的なのかもしれませんし、間違っているわけではありません。

ただ、同じ「後見人」といっても、法定後見任意後見では手続きや利用するタイミングが大きく異なります。

 

そこで、今回のコラムでは、改めて法定後見制度と任意後見制度の概要をお伝えしつつ、両制度の関係についてお伝えしたいと思います。以前のコラムでそれぞれの制度について詳しく書いていますので、そちらも参照しながら読んでいただけると幸いです。

 

 

法定後見制度と任意後見制度

 

成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度があります。

 

法定後見制度とは、本人の判断能力が低下したときに、本人や親族等の申立てにより、家庭裁判所が成年後見人等を選任する制度です。

 

任意後見制度とは、本人に判断能力がある間に、将来自分の判断能力が低下したときに備えて任意後見人として生活を支える人を自分で選んでおく制度です。

 

法定後見制度では、本人の意向にかかわりなく家庭裁判所によって成年後見人等が選ばれるのに対し、任意後見制度では、自分で将来の後見人を選ぶことができる点に大きな特徴がありますし、その人に何をお願いするのか、内容も自分で決めることができます。

 

どちらの制度を利用するかという点については、それぞれの制度の特徴を踏まえて十分に考慮することが必要です。

 

任意後見制度は、契約によるものですので判断能力が備わっていることが前提となります。したがって、精神上の障害等により判断能力が低下している場合には、法定後見制度によるしかないことになります。

 

 

法定後見任意後見の関係

 

任意後見契約が結ばれている場合には、本人について法定後見開始の申立てがされても、家庭裁判所は原則として法定後見開始の審判をすることはできません。原則として、法定後見開始の審判の申立ては却下されることになります。

ただし、本人の利益のため特に必要があると認めるときに限り、例外的に法定後見開始の審判をすることができるとされています。(任意後見優先の原則)

 

これは任意後見制度による保護を受けることを選択した本人の自己決定を尊重するという趣旨に基づくものです。

 

では、

「本人の利益のため特に必要があると認めるとき」とはどんなときでしょうか。

具体例として、

・本人が任意後見人に授権した代理権の範囲が狭すぎて本人を保護するのに不都合がある場合

・本人について同意権·取消権による保護が必要な場合(任意後見には同意権・取消権がありません。)

・任意後見人が受任事務を行えない事情が生じた場合

・任意後見人が本人の財産を私的に流用して本人に損害を発生させている場合

・合意された任意後見人の報酬額があまりにも高額である場合

・任意後見人に不正な行為·著しい不行跡その他その任務に適しない事由がある場合

などがあげられます。

このような場合、法定後見の申立権者(本人、配偶者、4親等内の親族等)、任意後見受任者、任意後見人または任意後見監督人は、家庭裁判所に法定後見開始の審判の申立てをすることができます。

法定後見の開始の審判がされれば、任意後見契約は当然に終了します 。

 

ただし、法定後見開始の審判がなされたタイミングによって任意後見契約の効力に違いがあります。

①任意後見監督人選任後(つまり任意後見契約が発効した後)に法定後見開始の審判がされたとき

→既存の任意後見契約は当然に終了します。

②任意後見監督人選任前(まだ任意後見契約は発効していない)に法定後見開始の審判がなされたとき

→既存の任意後見契約はなお存続するとされています。つまり、例外的に法定後見を開始した後でも、改めて未発行の任意後見契約について任意後見監督人を選任して法定後見から任意後見へと移行できる可能性が残されています。

 

では、②のとおり、法定後見開始後に任意後見監督人選任審判が申し立てられた場合はどうなるでしょうか。

原則として任意後見監督人が選任され、法定後見開始の審判は取り消されます。ただし、法定後見を継続することが本人の利益のため特に必要であると認めるときには、任意後見監督人選任の申立ては却下されます。

 

このように、現行法では「任意後見優先の原則」が採用されており、任意後見が法定後見に対して優越的な地位に立つことが定められています。

 

成年後見制度では、「自己決定の尊重」という理念がとても大切にされています。

 

法定後見における成年後見人等も本人の意思を尊重して後見活動を行いますが、家庭裁判所が選任した人が、判断能力が低下した本人の意思を十分に汲み取って希望どおりの対応をしてくれるとは限りません。

 

その点で、任意後見では、自分の信頼できる人に希望する財産管理や生活スタイルを詳細に伝えておくことによって、将来判断能力が低下したとしても、自分の希望どおりに対応してもらいやすくなります。

 

任意後見は老後の備えとして利用される方も増えています。

弊事務所でも任意後見に関するサポートに力を入れております。

成年後見制度に関するお悩みなどあれば、お気軽にご相談ください。

 

 

←前の記事  ページの先頭↑  次の記事→