“社会福祉士”ってどんな資格?

こんにちは。

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

年が明けて早くも半月が過ぎましたね。

みなさま、お正月はいかがお過ごしでしたか?

 

私はお正月休みに今年の目標を立てました。

こころ新たに頑張っていきたいと思います。

2019年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、本題に入る前にみなさまに質問があります。

 

“社会福祉士”をご存知ですか?

 

私の事務所名にも入っている“社会福祉士”ですが、

国家資格なの?

何をする人?

どんな仕事をしているの?

どこで働いているの?

など聞かれることが少なくありません。

 

そこで、今回は“社会福祉士”についてお伝えしたいと思います。

 

社会福祉士とは

 

社会福祉士は、昭和62年に制定された 「社会福祉士及び介護福祉士法」で位置づけられた、社会福祉業務に携わる人の国家資格です。

 

「社会福祉士及び介護福祉士法」を見ると、

社会福祉士とは「専門的知識及び技術をもって、身体上もしくは精神上の障害があること、または環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導、福祉サービスを提供する者又は医師その他の保健医療サービスを提供する者その他の関係者との連携及び調整その他の援助を行うことを業とする者」とされています。

 

何だか長くてわかりにくいですね。

簡単に言うと、身体上や精神上または環境上の理由で日常生活に困っている人の相談に応じ、助言、指導、関係機関との連絡及び調整などを行う相談援助の専門職です。

 

■ 社会福祉士の仕事と職場

 

では、社会福祉士はどこでどんな仕事をしているのか見ていきましょう。

 

社会福祉士が働く職場としては介護保険施設、障がい者施設、児童養護施設などの社会福祉施設が多数を占めます。

 

あとは、医療機関、社会福祉協議会、行政機関、独立型社会福祉士事務所が代表的なものです。その他、教育委員会や更生保護施設などで活躍する社会福祉士も増えてきました。

 

ほとんどの社会福祉士は、組織に所属していて、相談員や施設長といった役職を持つ人も多くいます。専門的な相談窓口を備える機関では社会福祉士資格が必須となっています。

 

上記のように、社会福祉士を必要とする職場は数多く、仕事の範囲や対象も多岐にわたります。基本的には、お年寄りや身体・知的障がい者、ひとり親家庭などの相談にのり、それぞれの状況に応じた支援を行います。さらには、行政や医療機関など各関連施設をつなぐ役割も担います。

 

近年、日本社会では少子高齢社会が進み、さまざまな福祉的課題を抱えています。

生活者の困りごとが多様化、複雑化、潜在化、長期化するなかで、社会福祉士はあらゆる場面で専門性を発揮することが期待されています。

 

■ 社会福祉士の資格について

 

社会福祉士資格は、国家資格ですが、医師や行政書士のように「業務独占」の資格でなく、「名称独占」の資格です。

 

「名称独占」とは、資格をもたない者が、「社会福祉士」という名称を勝手に使用してはならないということで、社会福祉士資格を持っていなければ就けない職種は現在のところありませんが、市区町村の地域包括支援センターでは必置資格になっていますし、求人には、社会福祉士資格を条件としたり、希望しているケースが増えています。

 

また、最近では独立型社会福祉士として事務所を構える人も増えており、福祉施設のアドバイザーや研修講師などで活躍される方もいらっしゃいます。

 

資格を取得するには福祉系の大学を卒業し受験資格を得るパターンが多いですが、その他にも社会福祉士養成校に通ったりするなど複数の道が用意されています。

誰でも受験できるわけではないので、受験資格を得て国家試験を受けるまでの道のりは結構長いものです。

 

■ 成年後見制度と社会福祉士

 

成年後見制度において、社会福祉士は福祉を通じて被後見人に身近な存在であるという実績があります。

弁護士、司法書士に次いで社会福祉士も後見人に関連する業務を行ってきた実績や能力、その取り組みが評価されているため第三者後見人・職業後見人の就任数も多くなっています。

 

最近では、独立型社会福祉士事務所を経営しながら成年後見を受任される方が増えています。

 

日本社会福祉士会、各都道府県社会福祉士会では「権利擁護センターぱあとなあ」という成年後見の専門団体を運営していて、所属している社会福祉士は日々専門職としての研鑽を積んでいます。そして、所定の成年後見人養成研修を修了した社会福祉士が成年後見人等の候補者として登録されています。

 

まとめ

 

最後に社会福祉士の役割を3つのキーワードでまとめたいと思います。

(参考:兵庫県社会福祉士会ホームページ)

 

【つなぐ】

ご利用者やそのご家族が生活の中で困ったことがあった時に、お話をよくうかがって、解決するために最も適したサービスに「つなげる」という役割を担います。

 

【ささえる】

病気、障害、生活資金、悪質な詐欺、子育て、災害…。生きていく上で様々な困難や危機に出会った時に法律や制度、地域に有るサービス、専門的な知識が必要となる情報などを適切に助言し、生活を「ささえる」チカラになることが、社会福祉士の仕事です。

 

【まもる】

預貯金や住居の財産管理、生活を支える福祉サービスの利用を本人に代わって契約するなど、成年後見人としてご利用者を「まもり」ます。

また、高齢の方や障害のある方を「まもる」ため、地域の自治体や弁護士などの専門職と連携し、虐待防止にも積極的に取り組んでいます。

 

 

以上、大まかな説明になってしまいましたが、少しでも社会福祉士のイメージを持っていただけたら幸いです。

 

社会福祉士が活動する分野は本当に幅広く、多岐にわたります。

そのため国家試験の試験科目は19科目もあるんです。

 

生活課題を抱え、福祉の支援が必要な方がいらっしゃれば専門職の社会福祉士がお役に立てると思います。

 

弊所も福祉専門の行政書士事務所として、また社会福祉士としてみなさまのお悩みやお困りごとを解決できるよう頑張ってまいります!

 

きっとお役に立てることがあります。ちょっとしたことでも遠慮なくご相談ください。

 

今後のコラムでは、色んな分野で活躍する社会福祉士の活動や専門技術をご紹介したいと思います。

 

←前の記事  ページの先頭↑  次の記事→