初めまして。奈良県王寺町で開業しています。
行政書士の若林かずみです。
今回は、相手に不貞行為がある場合の証拠集めについて書いてみようと思います。
【はじめに】
それにしても、最近、思うに…。
世の中は乱れとる…。”(-“”-)”
世の中に娯楽は溢れているというのに、
なぜ、そんなに性が乱れるのだろうか…。
乱れていると、裁判上の離婚原因である「不貞な行為」(民法770条1項1号)に該当しますよ。。。((+_+))
【どんな場合が「不貞な行為」に該当するの?】
ある、晴れた日の午後の出来事(以下の話はフィクションです)
40代専業主婦&主夫の4人組。
スポーツクラブ帰りに、呑気にカフェでランチ中~。
A子「M男さんって、素敵よね~」
B子「わかる~。あの胸板がいいわ~。」
A子、D男、頷く。
C子「でもさ。あの男。許せない!
あの男、この間、ビルの陰でS子とキスしてたのよ!
あんな奴!別れてやる!!!」
A子、B子、D男「別れる??」
C子「みんなにはずっと黙ってたけど、私、半年前からM男と付き合ってたの。
まだ、一線は超えてないけどさ。」
A子「一線は超えてないって。じゃ、ご飯とか行く程度?」
C子「そうね。ま、家庭もあるし…。キスぐらいはするけど。」
A子「そうなんや。実は、私、M男と一回やっちゃった」
B子、C子、D男「エーーーーーーっ!」
B子「あの~。実は、私、二年前から、M男と付き合ってて。。。
もちろん、セックスもしてる…
ただ、私は主人とは5年以上家庭内別居で…。ま、色々とあってさ。」
A子「それにしても…これ、どうなってんの??
D男!同じ男として、M男のこと、どう思うのよ!!」
D男「え…。実は、僕もM男と関係がありまして…ハハハ…」
A子、B子、C子「えーーーーーーっ!M男って、バイ!!!??」
いやはや。乱れてますね。
この4人、みんな結婚していますが、誰が「不貞な行為」をしたといえるでしょうか?
A子:配偶者以外と一度だけ性的関係を持った
B子:配偶者以外と2年間継続的に性的関係を持った。
C子:配偶者以外と半年間食事だけのデートやキスをした。
D男:配偶者以外の同性と性的関係を持った。
A子の場合→一度でも意図的に配偶者以外と性的関係を持てば不貞行為に該当します。
不貞行為に該当するかどうかは、A子側に愛情がなくても関係なく、また、性的関係を何回結んだかどうかも関係ありません。
B子の場合→意図的に配偶者以外と性的関係を持っているので、不貞行為に該当します。
ただし、B子夫妻の夫婦関係が破綻していると認められた場合には、不貞行為には該当しません。
C子の場合→配偶者以外との食事だけのデートやキスは、性的関係を持ったといえず、不貞行為には該当しません。
D男の場合→配偶者以外の同性と性的関係を持った場合には、不貞行為には該当しません。
ただし、「不貞な行為」(民法770条1項1号)に該当しない場合でも、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」(民法770条1項5号)に該当すれば、裁判上の離婚事由となりますので、ご注意下さい。
では、配偶者の不貞行為を理由に離婚したい場合、どのような証拠を集めておけば、離婚を有利に進めることができるでしょうか。
【不貞行為による離婚の証拠集め】
ひとえに証拠と言っても、証拠としての価値は様々です。
証拠としての価値が高いものを沢山集めることができれば、それだけ、自身の離婚を有利に進めることができます。
では、具体的に、どのようなものを集めていけばいいのでしょうか。
例えば、以下のようなものがあります。
(以下、「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」から引用)
・ラブホテルや相手の自宅へ出入りしている写真・動画
・性行為やそれに近いことをしている写真・動画
・性的関係があることが推測できるメール・手紙・メモ・日記
・性的関係があることを認める言葉が入った録音データ
・電話、ETC、GPSなどの履歴
・ラブホテルの領収書
【終わりに】
いざ、離婚!と決めたのであれば、やはり有利に、そしてスムーズに事を進めたいもの。
そのためには、やはり、準備が必要。
集められる証拠を、きっちり集めるのと集めないのとでは、やはり違ってきます。
調査会社を利用して証拠を集めるということもできますが、調査費用は高額ですので、
一度、手元の資料だけでも有利に進めることができないか、
当方に一度、ご相談下さい。(^^♪
和(やわらぎ)行政書士事務所
特定行政書士 AFP 法務博士 若林 かずみ
参考文献①「これだけは知っておきたい 離婚のための準備と手続き」監修:弁護士 鈴木幸子/柳沢里美 「新星出版社」
参考文献②「イラストと図解でよくわかる!前向き離婚の教科書」 監修:弁護士 森元みのり 「株式会社 日本文芸社」
参考文献③「少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠を集めなさいー幸せになるための別れ方」 弁護士西村隆志・山岡慎二・福光真紀「星雲社」
参考文献④「ぜったい離婚!?と思った時に読む本」金盛浦子「佼成出版社」