法定相続情報証明制度⑥ まとめ

こんにちは、JR奈良駅から徒歩5分、遺言書の作成・相続手続きを専門にしております[行政書士奥本雅史事務所]の奥本です。

先週の日曜日(11月8日)は、令和2年度の行政書士試験の日でした。
今年はコロナ禍による不安な世相を反映したのでしょうか、受験申込み者数が過去5年で最多となりました。一般財団法人『行政書士試験研究センター』の発表によると今年の受験申込み者数は5万4847人で、昨年よりも2461人増えました。
奈良県でも今年は583名の方が受験申込みをされ、昨年の申込み者数335名から大幅な増加となりました。
行政書士試験の試験時間は3時間の長丁場なのですが、今年は全員がマスク着用のままでの受験となったようで、大変だったのではないかと思います。
受験をされた皆様、本当にお疲れ様でした。

では今回は、法定相続情報証明制度のまとめをしていきたいと思います。

法定相続情報証明制度は『法定相続人の情報を(法務局で)証明する制度』です。
これまで金融機関の手続きや不動産の名義変更のために必要となっていた、被相続人や相続人の戸籍謄本等の束が、「法定相続情報一覧図の写し」で代用できるようになりました。

法定相続情報一覧図の写しを取得するためには、法務局へ『法定相続情報一覧図の保管及び交付の申出』を行います。
申出を行うのは、

①被相続人の本籍地
②被相続人の最後の住所
③申出人の住所地
④被相続人名義の不動産の所在地


のいずれかを管轄する法務局です。

申出人となれるのは、被相続人の法定相続人に限られます。また、申出人の代理人となることができる者についても定めがあります。(詳しくは〜法定相続情報証明制度③〜で)
なお、申出および交付にかかる手数料は無料となっています。

申出時に必要な書類は、

①被相続人の戸籍謄本
②被相続人の住民票の除票
③相続人の戸籍謄本
④申出人の氏名、住所を確認することができる公的書類

等です。
これらに加えて『法定相続情報一覧図』を作成して提出します。

法定相続情報一覧図と似たものに、『相続関係説明図』というものがあります。

これは不動産の相続登記をする際に法務局へ戸籍謄本と共に提出して、『戸籍謄本の原本を還付してもらう』ために作成されるものです。

相続情報一覧図(以下、一覧図)相続関係説明図(以下、説明図)の違いは、

・一覧図はA4用紙で作成しますが、説明図の紙の大きさは自由
・数次相続(遺産分割協議が終わる前に相続人が死亡し、次の相続が発生してしまった場合)のとき、一覧図は一人の被相続人につき一つの図が必要となりますが、説明図は一枚に表すことができる
・一覧図は戸籍から読み取れる情報を公的な書類として証明するものなので、戸籍に記載されている情報のみが載り『相続欠格』『相続放棄』などの情報は載らないが、説明図には記載することが可能
・上記と同じ理由により、一覧図は死亡している者や『廃除』されている旨について戸籍で確認することができるのでその相続人の存在自体が載らない(代襲相続がある場合は『被代襲者』とのみ記載する)、説明図は自由に記載することができる
・一覧図には「これで相続人の関係は間違いない」という法務局の証明があり、説明図には無い

といったことが挙げられます。

一覧図の詳しい作成方法については、法定相続情報証明制度で説明していますのでそちらをご覧ください。

一覧図は下図のように列挙形式で作成することもできるのですが、この図のように相続人が配偶者と兄弟姉妹となった場合に、父母の一方のみが同じである兄弟姉妹を確認することができません。(父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の法定相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1とする民法の規定があります。この例の場合、妹の照子さんが異母妹という設定です。)

そのため、一覧図の写しを提出する機関が相続分の確認をする必要がある場合には、一緒に戸籍謄本も提出することになりますのでご注意ください。

相続の手続きはややこしくて難しい点もあるかもしれませんが、とても大切です。

分からないことやご不安な点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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