外国人の介護人材を雇用するために何が必要?

こんにちは。

 

安心をお届けする介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まりましたね。

新型コロナウイルスが猛威をふるっています。

3月25日、小池東京都知事は感染爆発の重大局面と危機感を表明されました。

首都封鎖が現実となるのか、想像もつきません。

これからどうなっていくのか、不安ばかりが募ります。

 

私が活動している介護業界への影響も大きくなっています。

高齢者が集まる介護施設は、新型コロナウイルス感染症の重症化リスクが高く、厳戒態勢が続いています。もし施設から複数の感染者が出た場合、サービスを中止せざるを得ない事態に陥ります。

 

すでに感染が拡大している地域においては、デイサービスの営業が自粛されているところもあるようです。ご利用者、ご家族への影響はもちろん、介護事業者の負担も心配です。一刻も早い終息を願うばかりです。

 

また、新型コロナウイルス対策で生じた負担も相まって介護事業所の人材不足がますます深刻になっています。以前にもまして、経営者の方から人材不足のお悩みをお聞きするようになりました。

 

求人募集をしても応募がないといった話は数年前から当たり前の現実です。多くの介護施設では試行錯誤しながら対策を打ち続けています。そんな中、最近は、外国人を介護職員として雇用する介護事業者が増えています。

 

そこで、今回は外国人介護職員を雇用するためには、どんな方法があるかお伝えしたいと思います。

 

現在、日本で外国人介護職員を雇用するためには以下に記す4つの制度があります。

 

1.EPA(経済連携協定)に基づく外国人介護福祉士候補者の雇用

EPAとは、日本と相手国の経済活動の連携強化を図るもので、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3か国から外国人を受け入れています。

 

2.日本の介護福祉士養成校を卒業した在留資格「介護」を持つ外国人の雇用

日本の介護福祉士養成校に通う外国人留学生は、卒業して介護福祉士を取得すると、「介護」という在留資格を取得できます。

 

3.技能実習制度を活用した外国人(技能実習生)の雇用

外国人技能実習制度は、日本から諸外国への技能移転を目的として、外国人を日本の産業現場に一定期間受け入れ、仕事をしながら技能や技術などを学んでもらい、母国の経済発展につなげてもらうための制度です。

 

4.在留資格「特定技能1号」を持つ外国人の雇用

「特定技能1号」は平成31年4月から新しく始まった在留資格です。人材不足の業界への就労目的で外国人を受け入れるために新設されました。

対象となる外国人は、技能水準や日本語能力水準を試験等で確認し、合格すれば入国できます。

 

 

上記4つの制度以外にも外国人介護職員を雇用する方法があります。

 

それは、就労制限のない在留資格を持つ人を雇用する方法です。

「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」などの在留資格をもつ外国人は日本人と同じように働くことができます。

 

また、留学生で資格外活動許可を得て、週28時間の活動範囲内でのアルバイトという形で介護の仕事に就くことは可能です。

 

日本にはたくさんの外国人がいらっしゃいます。知り合いでいい人がいたら雇いたいと考える場合もあるでしょう。正職員やフルタイムで雇用したいと考えるケースも多いと思います。その際は、必ず在留資格を確認して、介護の仕事ができる人かを確認する必要があります。

 

外国人を介護職員として雇い入れる際は、在留資格をはじめ、様々なルールがあります。

わかりにくい制度でもありますので、次回以降のコラムで4つの制度の詳細について順番にお伝えしていきたいと思います。

 

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備えとしての「死後事務委任契約」

こんにちは。

介護・福祉の専門オフィス行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

最近「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。

政府は2017年に「人生100年時代構想会議」を設置して、国を挙げて人生100年時代を見据えた経済や社会システムの整備を進めていこうとしています。

 

私はまだ100歳になった自分を想像できていませんし、どんな老後を送るのかについても考えたことがありませんでした。

みなさんにとって、「人生100年時代」とはどんなイメージでしょうか。

 

多くの人が長生きできる長寿社会というイメージであれば、とても嬉しいことですよね。

でも、安心して長生きするためには、これまでのように60代で定年して年金で悠々自適の生活というわけにはいかないようです。

 

せっかくの長寿社会を楽しく安心して暮らすためには、ある程度“老後の備え”が必要になってきます。

 

とりわけ、お金や健康については不安に思う人が多いですね。

投資や資産運用などのお金に関するセミナーや健康教室は連日大盛況のようです。

 

また、終活に注目が集まっているのも、安心して老後を過ごせるようにしたいと考える人が増えているからではないでしょうか。

 

さて、今回のコラムですが、「死後事務委任契約」についてご紹介したいと思います。

死後事務委任契約とは、自分が死亡した後の葬儀や役所の手続きなどを生前に第三者に依頼するための契約です。

 

前回のコラムでお伝えした老後の備えである任意後見契約に加えて、死後の不安にも備える死後事務委任契約を検討される方が増えています。

 

死後の事務とは、例えば以下のようなものがあります。

・死亡届に関する事務

・葬儀、埋葬及び永代供養の手配

・病院、介護施設の精算

・健康保険や年金などの社会保険の資格喪失手続き

・遺品整理

・各種サービスの解約・清算手続き など

 

上記のことは、ご親族が対応されるケースが多いと思います。

でも、身寄りのない方やご親族に迷惑をかけたくないと考える方は、死後の煩雑な手続きを誰かに依頼しなくてはなりません。

 

もし、任意後見契約を結んでいたとしても、 任意後見人の権限は本人の死亡によりなくなります。 したがって、任意後見人に対して死後の事務処理を委任することは基本的にはできません。

(死後の事務であっても緊急を要する場合には、任意後見人は、 任意後見契約に基づく応急措置として、与えられた代理権の範囲内で当該事務を行うことは可能です。)

 

弊所では、任意後見契約のご相談を受ける場合は、死後の事務についてもご意向を伺っています。そして、ご希望があれば任意後見契約に加えて死後の事務委任契約を締結する方法があることをご説明しています。

 

死後の事務委任契約の形式は、必ずしも公正証書で作成する必要はありませんが、弊所では、安心安全な公正証書での契約締結をお勧めしています。1通の公正証書の中に任意後見契約と死後の事務委任契約を定めることもできますし、別々の公正証書でそれぞれ定めることもできます。

 

また、死後の事務委任契約と相続との関係では気を付けるポイントがあります。

たとえば、死後の事務委任契約に基づいて発生する報酬や実費がある場合、相続人は、受任者から支払いを求められることになりますので、場合によっては相続人と争いになるかもしれません。

 

また、委任者が遺言書を作成している場合には、遺言の内容と死後の事務委任契約の内容が齟齬しないように留意する必要があります。

個別の状況やご希望によって、準備する契約書や契約内容が異なりますので、専門家に相談しながら準備されることが大切ではないかと思います。

 

任意後見契約、遺言書作成、死後事務委任契約など、老後や死後に備えた制度が注目を集めています。せっかく準備されるものですから、確実に実現できるようにしたいですね。

 

上記の件についてご不明な点があれば、弊所までお気軽にご相談ください。

 

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法定後見と任意後見の関係について

こんにちは。

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

みなさん、年末年始はいかがでしたか?

初詣、旅行、帰省などで楽しい時間を過ごされた方も多いのではないでしょうか。

 

私は久々にゆっくりできました。

しっかり充電できましたので、心機一転頑張りたいと思います。

 

このコラムも読んでくださる方のお役に立つ内容をお届けできるように頑張りますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

それでは本題に入りましょう。

 

先日、知り合いのケアマネジャーさんからご相談がありました。

身寄りのないご利用者に後見人が必要で、裁判所への手続きを教えてほしいとの内容です。

 

詳しくお聞きすると、そのご利用者は判断能力もしっかりされていて、自宅で一人暮らしをされていますが、かなりの高齢で今後のことを心配しての相談でした。

 

このようなケースでは、判断能力がしっかりされている方であれば、任意後見をご案内します。裁判所への申立ては法定後見になります。

 

このように、法定後見任意後見の違いについて簡単にお伝えしましたが、

「後見人」= 財産管理や役所の手続きを支援してくれる人

という認識が一般的なのかもしれませんし、間違っているわけではありません。

ただ、同じ「後見人」といっても、法定後見任意後見では手続きや利用するタイミングが大きく異なります。

 

そこで、今回のコラムでは、改めて法定後見制度と任意後見制度の概要をお伝えしつつ、両制度の関係についてお伝えしたいと思います。以前のコラムでそれぞれの制度について詳しく書いていますので、そちらも参照しながら読んでいただけると幸いです。

 

 

法定後見制度と任意後見制度

 

成年後見制度には、法定後見制度と任意後見制度があります。

 

法定後見制度とは、本人の判断能力が低下したときに、本人や親族等の申立てにより、家庭裁判所が成年後見人等を選任する制度です。

 

任意後見制度とは、本人に判断能力がある間に、将来自分の判断能力が低下したときに備えて任意後見人として生活を支える人を自分で選んでおく制度です。

 

法定後見制度では、本人の意向にかかわりなく家庭裁判所によって成年後見人等が選ばれるのに対し、任意後見制度では、自分で将来の後見人を選ぶことができる点に大きな特徴がありますし、その人に何をお願いするのか、内容も自分で決めることができます。

 

どちらの制度を利用するかという点については、それぞれの制度の特徴を踏まえて十分に考慮することが必要です。

 

任意後見制度は、契約によるものですので判断能力が備わっていることが前提となります。したがって、精神上の障害等により判断能力が低下している場合には、法定後見制度によるしかないことになります。

 

 

法定後見任意後見の関係

 

任意後見契約が結ばれている場合には、本人について法定後見開始の申立てがされても、家庭裁判所は原則として法定後見開始の審判をすることはできません。原則として、法定後見開始の審判の申立ては却下されることになります。

ただし、本人の利益のため特に必要があると認めるときに限り、例外的に法定後見開始の審判をすることができるとされています。(任意後見優先の原則)

 

これは任意後見制度による保護を受けることを選択した本人の自己決定を尊重するという趣旨に基づくものです。

 

では、

「本人の利益のため特に必要があると認めるとき」とはどんなときでしょうか。

具体例として、

・本人が任意後見人に授権した代理権の範囲が狭すぎて本人を保護するのに不都合がある場合

・本人について同意権·取消権による保護が必要な場合(任意後見には同意権・取消権がありません。)

・任意後見人が受任事務を行えない事情が生じた場合

・任意後見人が本人の財産を私的に流用して本人に損害を発生させている場合

・合意された任意後見人の報酬額があまりにも高額である場合

・任意後見人に不正な行為·著しい不行跡その他その任務に適しない事由がある場合

などがあげられます。

このような場合、法定後見の申立権者(本人、配偶者、4親等内の親族等)、任意後見受任者、任意後見人または任意後見監督人は、家庭裁判所に法定後見開始の審判の申立てをすることができます。

法定後見の開始の審判がされれば、任意後見契約は当然に終了します 。

 

ただし、法定後見開始の審判がなされたタイミングによって任意後見契約の効力に違いがあります。

①任意後見監督人選任後(つまり任意後見契約が発効した後)に法定後見開始の審判がされたとき

→既存の任意後見契約は当然に終了します。

②任意後見監督人選任前(まだ任意後見契約は発効していない)に法定後見開始の審判がなされたとき

→既存の任意後見契約はなお存続するとされています。つまり、例外的に法定後見を開始した後でも、改めて未発行の任意後見契約について任意後見監督人を選任して法定後見から任意後見へと移行できる可能性が残されています。

 

では、②のとおり、法定後見開始後に任意後見監督人選任審判が申し立てられた場合はどうなるでしょうか。

原則として任意後見監督人が選任され、法定後見開始の審判は取り消されます。ただし、法定後見を継続することが本人の利益のため特に必要であると認めるときには、任意後見監督人選任の申立ては却下されます。

 

このように、現行法では「任意後見優先の原則」が採用されており、任意後見が法定後見に対して優越的な地位に立つことが定められています。

 

成年後見制度では、「自己決定の尊重」という理念がとても大切にされています。

 

法定後見における成年後見人等も本人の意思を尊重して後見活動を行いますが、家庭裁判所が選任した人が、判断能力が低下した本人の意思を十分に汲み取って希望どおりの対応をしてくれるとは限りません。

 

その点で、任意後見では、自分の信頼できる人に希望する財産管理や生活スタイルを詳細に伝えておくことによって、将来判断能力が低下したとしても、自分の希望どおりに対応してもらいやすくなります。

 

任意後見は老後の備えとして利用される方も増えています。

弊事務所でも任意後見に関するサポートに力を入れております。

成年後見制度に関するお悩みなどあれば、お気軽にご相談ください。

 

 

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「認知症サポーター」をご存知ですか?

こんにちは。

介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

毎日寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

今年も残り1ヶ月となってきました。

 

そろそろ忘年会の予定が入ってくる時期ですね。

1年の締めくくり、ラストスパートで頑張りたいと思います。

 

さて、先日、奈良県キャラバンメイト養成研修で講師をさせていただきました。

 

この研修は、キャラバンメイトを養成する研修なのですが、「キャラバンメイト」と聞いてもピンとこない方が多いかもしれません。

 

でも、「認知症サポーター」という言葉は聞いたことがないでしょうか。

認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、認知症の人や家族を温かく見守り支援する応援者をいいます。

 

そして、キャラバン・メイトとは、認知症サポーターを養成するために「認知症サポーター養成講座」を開催し、講師役を務めていただく人です。

 

つまり、「認知症サポーターを養成する講師役」を養成するための研修がキャラバンメイト養成研修です。(なんだかわかりにくくてすみません)

 

この事業は、「認知症サポーターキャラバン」といって、厚生労働省が「認知症になっても安心して暮らせるまち」を市民の手によってつくることを目指して平成17年度から始めました。

 

当初は、「認知症サポーター」を全国で100万人養成することを目標にしていましたが、令和元年9月30日現在、認知症サポーター数は11,922,018人(出典:全国キャラバン・メイト連絡協議会)となっています。

 

認知症サポーター養成講座を受けて認知症サポーターになると、その証としてオレンジリング(オレンジのブレスレット)が渡されます。

 

最近は、色んな所でオレンジリングを身に付けている人を見かけるようになりました。

手首に着けている人もいれば、かばんに着けている人もいます。

みなさんはどこかで見かけたことありませんか?

役所の窓口では首から下げている名札に着けている人も多いですよね。

 

地域で暮らす人々の認知症に対する理解が深まれば、たとえ認知症になったとしてもお互いに助け合うことができます。

 

認知症はだれもがなりうるものですし、家族や身近な人が認知症になることなどを含め、多くの人にとって身近なものです。

 

今年の6月には、国の方針として新しく認知症施策推進大綱が認知症施策推進関係閣僚会議で決定されました。

 

この大綱の冒頭には、認知症の人ができる限り地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指すと書かれています。

 

そして、その具体的な施策として、認知症サポーター養成を引き続き推進することも定められています。そうすると、キャラバンメイトとして講師役を担ってくれる人がもっと必要になってきます。

 

奈良県では、キャラバンメイト養成研修は年に2回開催されています。

受講される人は、地域包括支援センターや社会福祉協議会、役所の職員さんが多いですが、民間の介護施設の職員さんや郵便局、警察の方も受講されているんですよ。

毎回60名以上の方が参加され、毎年キャラバンメイトが増えています。

 

これからもっと地域で認知症サポーター養成講座が増えることが期待されますね。

認知症サポーターキャラバンの詳しい情報は奈良県のホームページでもご覧いただけます。

 

ちなみに、私が先日担当した講義は、

○認知症の人と接するときの心がまえ

○介護者の気持ちの理解

○介護者への支援

でした。

 

認知症の人の支援はもちろん大切ですが、そのご家族の支援も同じくらい大切です。

介護しているご家族を支えることが、ひいては認知症の人の支援につながります。

認知症の人が安心して地域で暮らすためには、介護の専門家に相談することや、ご本人に合った介護サービスを利用することがとても大切です。

弊所では、認知症の人や介護をされているご家族のサポートにも力をいれております。

認知症の症状や介護でお悩みの際は、遠慮なくご連絡いただければと思います。

 

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対人援助の基本“傾聴“について

こんにちは。
介護福祉の専門オフィス
行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の𠮷川昇平です。

みなさん、先日のラグビー日本代表の試合いかがでしたか?
めちゃくちゃ盛り上がりましたね!

惜しくも南アフリカに負けてしまいましたが、一次リーグでは凄まじい試合を次々と勝利し、初のベスト8進出という歴史的な快挙を成し遂げました。
日本代表の戦いに多くの人が感動し、勇気をもらったと思います。

私は、試合後にリーチ主将が話された「ワンチーム」という言葉がとても印象的でした。
日本代表は海外出身選手が半数を占めていましたが、「ワンチーム」というスローガンのもと結束して戦ったそうです。選手同士が同じビジョンを持って、強い信頼関係を構築できたからこそ強いチームができたとのことでした。

ラグビーは選手同士のコミュニケーションがうまくいかないと「トライ」にはつながりません。
やはり、ラグビーをはじめチームスポーツにはコミュニケーションが欠かせません。

これは、スポーツに限らず、仕事の上でも円滑に業務を遂行したり目標を達成するためには関係者間のコミュニケーションが必要だと思います。

介護や福祉の世界にも「チームケア」や「他職種連携」という言葉があって、一人の人を支えるために、医療や介護の専門家が連携しています。

医師、看護師、リハビリ職、ケアマネ、介護職など、各専門職はチームの一員としてコミュニケーションを大切にします。そして、同じ目標を持って自分の専門性を発揮していくことになります。

チーム内のコミュニケーションがうまくいかなければ、クライアントを支えることはできません。ラグビーワールドカップでの日本チームの活躍から改めてコミュニケーションの大切さを感じました。

そこで、今回のコラムはコミュニケーションの基本的なスキルである「傾聴」について書いてみたいと思います。

傾聴とは、「耳」「目」「心」を傾けて真摯な姿勢で相手の話を聴くコミュニケーションの技法です。

私は、介護職やケアマネとして対人援助の仕事をしてきました。そして、社会福祉士に関しては相談援助を主な仕事としています。

ご利用者やそのご家族の支援の際には傾聴が基本になります。
行政書士の仕事もお客様の困りごとをお聞きし、解決のお手伝いをさせていただくという面では対人援助と共通する点が多いと考えています。

実際に相談を受ける場面では相談者との信頼関係が不可欠です。
その信頼関係を築いていくには、話を聴くことがとても重要になります。

なぜなら、信頼関係を築いていく大きな要素に「この人は自分の事を分かってくれる」という感覚があるからです。

もし、みなさんも相談する立場になると、自分のことを真剣に理解してくれている人がいたら信頼を寄せやすいですよね。

したがって支援者に求められるのが、傾聴の技法です。支援者は相談者に寄り添い、相談者の心が和らぐような対応をします。

また、傾聴は相談者への対応場面以外でも活用できます。
たとえば、ビジネスシーンにおけるお客様への傾聴です。

お客様のニーズをつかむことは、ビジネスの基本中の基本ですよね。お客様が本当に求めているものを提供できれば満足度は高まりますし、信頼度が高まります。

また、社内においては上司、同僚、部下といった人間関係でも、傾聴によりお互いの信頼関係を強くすることができます。社内のコミュニケーションを円滑にするには傾聴が大変役に立ちます。

傾聴の技法にはいろいろありますが、明日から使えるポイントを3つ上げてみます。

1.相づち、うなずき
これは、傾聴の基本ですね。相手の話に対して適度に相づちやうなずきを入れることで、テンポよく話しやすくなります。「ちゃんと話を聞いていますよ」「あなたの思いを受け止めていますよ」という姿勢が相手に伝わることが重要です。

ただ、あまりにも相づちやうなずきの回数が多すぎると不誠実な印象になるので、バランスが重要です。話の切れ目にタイミング良く相づちやうなずきを入れるようにしましょう。

2.繰り返し
相手が言ったことをそのまま返す方法です。話の語尾やキーワードをそのまま繰り返す技法です。
例えば
「○○があってとてもつらかったんです」
→「つらかったんですね」

「△△を改善したいんですけど」
→「改善したいと思っているんですね」

というように、相手の話への興味を示すために重要となります。また、話の内容を確認するニュアンスもあります。相手は「ちゃんと聞いてくれている」「わかってくれている」ように感じます。

3.要約
相手の話を要約して、「なるほど、○○ということですね」「つまり、○○ということなんですね」のように確認するニュアンスもあります。

要約して繰り返されることで、相手は頭の中を整理できますし、「ちゃんと伝わっているな」と安心できます。

いかがでしょうか。
すでに実践されている方も多いかと思います。

相談を受ける場合、まずはしっかり聴くことが大切です。
そして、相手の存在そのものを受け止め、否定したり評価を加えず受け入れる(受容)ことや、相手の立場に立って理解しようとする(共感的理解)姿勢が相手との信頼関係につながります。

以上、簡単ですが傾聴のポイントをまとめました。

傾聴の技法をはじめ、面接に関する技術はたくさんありますので、また改めてご紹介したいと思います。

 

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「成年後見制度利用支援事業」について

こんにちは。

介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

朝晩はだいぶ涼しくなってきましたね。

秋の気配が近づいています。

 

みなさん、本日からラグビーワールドカップが始まりますね!

日本でラグビーはメジャーなスポーツとは言えないかもしれませんが、このラグビーワールドカップは世界3大スポーツイベントとも言われるほど、世界的に注目度が高いようです。

 

前回、2015年に英国で開かれた大会では強豪の南アフリカに大金星をあげ、「史上最大の番狂わせ」なんて言われました。五郎丸ポーズも流行し、盛り上がりましたよね。

 

今回は日本で開催されます。

日本代表選手のみなさんは並々ならぬ気合いで試合に臨まれるでしょう。

ラグビーならではの激しいぶつかり合いは見ごたえ十分です。

楽しみですね~

きっと感動的な試合を見せてくれるに違いありません。

みんなで応援しましょう!

 

それでは、本題に移ります。

今回は成年後見制度を利用する際にかかる費用について書いてみようと思います。

 

というのも、成年後見制度に関するご相談を受ける中で、費用についてのご質問がけっこう多くあります。お金がないと利用できないと考えている方もいらっしゃいますし、不安に思っている方も多いです。

 

そこで、費用を公的に補助するための「成年後見制度利用支援事業」という制度についてまとめてみました。

まず、成年後見制度を利用するためにかかる費用として、

①申立てに伴う費用

②成年後見人等の事務の遂行に伴う経費としての費用および報酬

の2つがあります。

 

以前のコラムでも紹介しましたが、

① 申立てに伴う費用は、原則として申立人において負担すべきものとされています。

② 後見事務に関する費用および成年後見人等の報酬は、成年被後見人等の資産から支弁するものとされています。

(ただし、成年後見人等の報酬は、成年後見人等の「報酬付与の審判の申立て」に基づいて、家庭裁判所が成年後見人等および成年被後見人等の資力その他の事情を考慮して決定することになっています。)

 

つまり、報酬を支払うことで、成年被後見人等の生活ができなくなるということがないように家庭裁判所が考慮して決定します。

 

このように費用について法律で定められていますが、正確に理解していないと、

「後見人を頼めば毎月お金がかかる」

「お金がないと利用できない」

と考える方が非常に多いです。

 

様々な事情で申立費用や成年後見人等の報酬が負担できない方もいらっしゃいますが、成年後見制度を利用するための一つの方策として「成年後見制度利用支援事業」があります。

 

この事業は、成年後見制度の利用に伴う費用と後見報酬等の費用を公的に補助しようというもので、実施する市町村の予算に対し国が2分の1、都道府県が4分の1を助成するというものです。

 

国は助成を行う場合の上限の参考単価を次のように示しています。

  • 経費:申立手数料800円、 登記手数料2600円、 鑑定費用 5~10万円、など
  • 成年後見人等の報酬(上限)

:在宅 月額2万8000円

:施設入所 月額1万8000円

 

ただし、成年後見制度利用支援事業は市町村のメニュー事業であり、事業の実施は市町村の選択に委ねられています。平成30年10月1日時点で高齢者関係の申立費用及び報酬助成を実施している市町村は1,480(85%)となっています。

 

また、実施している市町村の場合でも、

・申立費用のみの市町村44(2.5%)

・成年後見人等の報酬のみの市町村126(7.2%)

というように、助成の内容に違いがあります。

(厚生労働省資料:成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果)

 

 

みなさまのお住いの市町村が事業を実施しているかどうかは、市町村の例規集やホームページで確認できるところもありますが、情報を出していない市町村もあるため、直接担当課へ問い合わせてみてください。

 

そして、まだ成年後見制度利用支援事業を実施していない市町村もあるようです。財源の確保などの課題もあると思いますが、全市町村において成年後見制度利用支援事業が実施される必要があります。

 

判断能力が低下すれば、お金があってもなくても「本人の権利を護る」ことは絶対に必要です。資力がないからといって成年後見制度が使えないということはあってはならないと思います。

 

成年後見制度が「お金のある人の財産管理のための制度」ではなく、誰でも利用できるようにするためには、資力のない人への公的財政支援は不可欠です。

 

これからは財産管理だけではなく、身上保護にも力を入れた後見活動が望まれます。成年後見制度が安心して使える制度になるためには、引き続き改善が必要ではないでしょうか。

 

成年後見制度をはじめ、介護・福祉に関するお悩みはよしかわ事務所へどうぞお気軽にご相談ください。

 

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「後見制度支援信託」について

こんにちは。

介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

毎日暑い日が続きますね。

外に出ると直射日光が刺さる様な感じで照りつけてきます。

家の中に居ても、窓を開けると熱風が入ってきて一瞬で汗だくです。

クーラーがないと熱中症になりますね。

私は事務所でアイスクリームを食べながら仕事に勤しんでおります。

みなさまも水分補給を心がけて熱中症にはご注意くださいね。

 

 

今回のコラムは「後見制度支援信託」についてご紹介したいと思います。

 

これまでのコラムでもご紹介してきましたが、成年後見制度の下では、後見人は被後見人の財産を管理するという大きな権限が与えられます。

 

しかし、残念ながら一部の後見人が被後見人の財産を流用してしまうという事例が毎年発生しています。

 

そこで、成年後見人等による不正行為を未然に防止するための方策として、「後見制度支援信託」という制度があります。

 

後見制度支援信託とは、家庭裁判所が関与して、被後見人の財産を信託財産にして財産を守る制度です。

 

おおまかに説明すると、本人の財産のうち、日常生活の支払いをするのに必要十分な金銭を預貯金等として後見人が管理し、普段は使用しない多額の金銭を信託銀行等に信託するというしくみです。

 

信託財産については元本が保証されますし、預金保護制度の対象にもなります。

ただし、信託することのできる財産は、金銭に限られています。

 

後見制度支援信託を利用すると、信託財産の払戻しや追加、信託契約の解約をするにはあらかじめ家庭裁判所が発行する指示書が必要となります。

 

つまり、家庭裁判所のチェックが入ることになるので、後見人の不正行為を防ぐことができますし、他の関係者から見てもわかりやすく適正で安全な財産管理が可能になるんですね。

 

また、被後見人の財産は信託財産となり信託銀行等が管理することになりますので、財産管理をめぐる家族間のトラブルを防いだり、後見人が行う財産管理の負担を軽減する、といったメリットも期待できます。

 

この制度は成年後見と未成年後見において利用することができますが、保佐、補助及び任意後見では利用できないので注意が必要です。

 

今年の3月29日のコラムでお伝えしたとおり、これから家庭裁判所は親族を後見人に選任する方向で考えているようです。

 

親族後見人の負担軽減や不正防止の観点からも、今後さらに後見制度支援信託の活用が増えるのではないかと思います。

 

後見人の不正があると、ニュースで大きく取り上げられます。

一部の後見人の行為が成年後見制度自身の信頼を損ねています。

 

後見制度支援信託は、後見人の不正を未然に防ぎ、ご本人の財産を適切に管理するための一つの方法です。

 

このような取り組みを通して、成年後見制度の社会的な信用を高めていけたらいいと思います。そして、誰もが安心して使えるような制度になることを願いながら私も努力していきたいと思います。

 

成年後見制度に関するお悩みは、よしかわ事務所までどうぞお気軽にご相談ください。

 

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今後の後見人の報酬について

こんにちは。

介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

すっきりしない天気が続いてますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。

梅雨明けまでもう少しかかりそうですね。

 

先日、研修会に参加してきました。

何の研修かというと、「成年後見人材育成研修」です。

 

この研修は、社会福祉士会の「権利擁護センターぱあとなあ」(以下、ぱあとなあ)への入会及び成年後見人等の候補者名簿登録をするために必須の研修です。

 

つまり、社会福祉士として成年後見の仕事をするためには、社会福祉士会に入会し、ぱあとなあにも所属することが必要なんですね。

 

私は事務所を開業する時に、成年後見業務も考えていたので、社会福祉士会に入会しました。もちろんぱあとなあにも所属できるものと思っていましたが、3年間かけて基礎研修というものを受けないと、ぱあとなあの入会研修が受けられないことが判明しました。

 

基礎研修とは社会福祉士としての専門性をみっちり叩き込まれる研修です。

この3年間の研修を終えて、ようやくぱあとなあ入会研修の切符を手に入れたというわけです。

 

これだけ多くの研修が求められるのは、やはり成年後見人の責任の重さからでしょう。

私はすでにNPO法人に所属して成年後見の仕事をしていますが、この機会に学びを深め、実務に活かしたいと思います。

 

さて、今回のコラムは成年後見人、保佐人、補助人(以下、成年後見人等)の報酬について書いてみたいと思います。

成年後見人等の仕事をするうえで、とても重要な話題です。

 

今年の3月の下旬に、最高裁が全国の家庭裁判所に対し、成年後見人等に与える報酬の算定方法を変更するように促す通知を出したと新聞で報道されました。

 

成年後見人等の報酬に関することは民法に定められています。

 

“家庭裁判所は、後見人及び被後見人の資力その他の事情によって、被後見人の財産の中から、相当な報酬を後見人に与えることができる。(民法862条)”

 

 

ちなみに、奈良家庭裁判所後見係は以下のように報酬の目安を公表しています。

 

【基本報酬】

成年後見人等が、通常の後見事務を行った場合の基本報酬の額=月額2万円。

 

ただし、

管理財産額が1000万円を超え5000万円以下の場合

基本報酬額=月額3万円~4万円

 

管理財産額が5000万円を超える場合

基本報酬額=月額5万円~6万円

 

基本報酬額の修正

・収益不動産が多数ありその管理が複雑

・親族間に意見の対立がありその調整が必要な事案

・被後見人等の身上監護が困難な事案

・成年後見人等の不正があり後任の成年後見人等がその対応にあたる事案

などの場合には、上記基本報酬額の50パーセントの範囲内で加算した額を基本報酬額とすることがある。

 

【付加報酬】

(1)訴訟等の特別の行為により、被後見人の財産を増加させた場合

経済的利益額に応じて付加報酬額を決めるが、事案の内容に応じて、30%の範囲内で増減することがある。

(2)特別の後見事務を行った場合

後見開始時に財産調査を行った場合、終了時の引継事務を行った場合、施設入所契約を行った場合には、事務内容に応じて、それぞれ5万円以内、10万円以内、20万円以内で付加報酬額を決める。

(3)(2)の付加報酬を増額する特段の事情がある場合

10万円から30万円の範囲内で付加報酬額を決める。

 

このように、基本報酬については利用者の財産額に応じて目安が示されています。

 

これまで、後見事務は財産管理に偏っているケースがあると言われていました。

 

これは極端なケースですが、専門職後見人の中でも、財産管理がメインの仕事であるからと言って、本人に面会しようとしない後見人や、施設などへ行っても本人に会わず施設職員と事務手続きだけ交わして帰る後見人もいると聞いたことがあります。

 

その割に、ある程度の報酬を払う利用者からは「後見人が報酬に見合う仕事をしない」といった不満が出ていました。

 

報道によると最高裁はこの算定方法を、業務量や難易度によって金額を調整する方法に改めるようです。

 

これから特に重視されるのは、本人の意向を確認し、関係者と連携しながら生活の質を向上させるような後見事務です。

 

そうすると、介護や福祉サービスの調整、契約をはじめとする身上保護に関する事務への報酬がより手厚くされることが想定されます。

 

認知症の方、身寄りのない方、所得の低い方など福祉的ニーズが高いケースが増えていますし、社会福祉士の専門性への期待が高まるのではないかと思います。

 

今後は本人の身上保護をより重視した事務に改善されていくことを期待したいですね。

そして、本人の意思決定支援についても重視されていくことを切に願います。

 

私も行政書士、社会福祉士として社会の期待に応えられるよう努力したいと思います。

 

成年後見制度は報酬の考え方をはじめ、必要な人が安心して利用できるように色んな面で改善が進められています。引き続き、今後の動向をチェックして、お伝えできることがあればコラムで発信していきますね。

 

弊所では、成年後見制度をはじめ、福祉に関するご相談をいつでもお受けしています。

お気軽にご連絡ください。

 

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見守り契約について

こんにちは。

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

先日、「老人ホームで90代男性が孤独死 明石の施設2週間気付かず」

という報道がありました。

 

テレビや新聞でご覧になった方も多いと思います。

 

24時間スタッフが常駐する兵庫県明石市の介護付き有料老人ホームで、入居者の90代男性が居室で「孤独死」していたそうです。

 

この施設は夜間も看護師やヘルパーが常駐していますが、男性は介護サービスや室内の清掃サービスを利用していなかったとのこと。

 

どんな事情があったかはわかりません。

 

でも、なぜ防げなかったのか、そしてなぜ2週間も気が付かなかったのか

本当に悔やまれます。

 

明石市は、経緯や原因を究明する緊急検証チームを市役所内に設置したそうです。

しっかり調査をして、再発防止策につなげてほしいと思います。

 

 

さて、話は変わりますが、今回は見守り契約についてお伝えしたいと思います。

 

最近、ひとり暮らしの方から将来の備えについてご相談いただくことがあります。

 

最初は漠然と不安な気持ちをお話しされますが、詳しく聞いていくと、財産のこと、病気のこと、介護のこと、そして死後の遺産整理のことなど、何を不安に感じておられるのかが具体的にわかってきます。

 

でも根本にあるのは、ひとり暮らしなので何かあった時に誰にも助けてもらえないのではないかという不安です。

 

そして、家族や近所との付き合いが少なく、頼れる人がいないため、気軽に相談したり、重要な手続きを頼める人がほしいと望まれるケースもあります。

 

 

このような場合、以前のコラムでもお伝えした任意後見契約の説明に加えて

「見守り契約」をお勧めしています。

 

「見守り契約」とは、おもにひとり暮らしで判断能力がしっかりしている高齢者との間で、定期的に訪問・連絡をとることにより、健康状態や生活状況などを把握し安全に生活できるようにサポートする契約です。

 

本人が病気などのときには受診、入院の手配をしたり、親族に連絡したりできます。

さらに、何か困ったことが起きた場合の相談相手にもなることができます。

 

この契約は、契約書による当事者間の合意のみで効力が生じ、内容も自由に定めることができますが、契約内容を確実に履行するためには、公証役場で公正証書により契約をしておいたほうがよいかもしれません。

これは、任意後見契約書作成時に同時に作成が可能です。

 

そうすることで、頻繁に本人の判断能力等を把握して、任意後見契約に移行すべきかどうか判断することができます。

 

「見守り契約」を活用することで、ひとり暮らしの高齢者の安心につながるのではないかと思います。

 

現在、日本ではひとり暮らしの高齢者がどんどん増加しています。

 

平成29年版高齢社会白書によると、

 

65歳以上の一人暮らし高齢者の増加は男女ともに顕著であり、

昭和55(1980)年には男性約19万人、女性約69万人、

高齢者人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%であったが、

 

平成27(2015)年には男性約192万人、女性約400万人、

高齢者人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%となっている。

 

との記述があります。

 

今後もひとり暮らしの高齢者は増加することが想定されます。

誰もが他人事ではありません。

 

 

自分が将来ひとり暮らしになるかもしれない

自分の家族がひとり暮らしになるかもしれない

家の近所にもひとり暮らしの高齢者がいるかもしれない

 

地域包括支援センターに勤める知り合いの話では、地域のひとり暮らしの高齢者を訪問した際に、家族や友人に迷惑をかけたくないという理由から、大変な生活状況でも助けを求めず一人で頑張る方が多いそうです。

 

でも、誰もがしんどい時に気軽に「助けて」と言える人が必要だと思いますし、もし困っている人がいたら、気にかけたり声をかけられる地域社会でありたいですよね。

 

孤独死を防ぐためには人とのつながりが欠かせません。

 

家族や住民同士の人間関係が希薄であるために孤独死に繋がる、つまり「関係の貧困」が孤独死に影響しているとの指摘もあります。

 

見守り契約のような法的な絆、安心を得られる精神的な絆が必要な時代がやってきているのではないでしょうか。

 

弊事務所では、見守り契約をはじめ、ひとり暮らしの不安などについてご相談をお受けしております。一緒に考えながらよりよい方向へ進めるようお手伝いさせていただきます。

 

お気軽にご相談ください。

 

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成年後見制度の診断書の書式の改定と本人情報シートの導入について

こんにちは。

 

安心をお届けする介護・福祉の専門オフィス

行政書士・社会福祉士よしかわ事務所の吉川昇平です。

 

ゴールデンウィークも後半になってきましたね。

みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

 

10日間連休の方、お仕事の方

海外旅行、温泉旅行などに行かれる方、家でゆっくりされる方

様々な10日間を過ごされていると思います。

 

そして、平成から令和へ新しい年号に変わりました。

世間はお祝いムード、私もなんとなくワクワクしています。

令和の時代も平和で穏やかな時代になるといいですね。

 

さて、今回のコラムも成年後見制度に関するニュースをお届けします。

 

平成31年4月より、成年後見制度の利用にあたって必要な「診断書の書式」が改定されました。そして、新たに「本人情報シート」というものが導入されることになりました。

順に見ていきましょう。

 

まず、この一連の経緯を見てみると、平成28年5月に「成年後見制度の利用の促進に関する法律」が施行され、平成29年3月に、「成年後見制度利用促進基本計画」が閣議決定されました。

 

そして、成年後見制度利用促進基本計画において、医師が診断書を作成する際に、本人に関わっている福祉関係者からの情報、つまり本人の置かれた家庭的・社会的状況等に関する情報も考慮できるように診断書の在り方について検討することとされました。

 

このような基本計画を踏まえ、医師が医学的判断を、より的確に表現することができるよう「診断書の書式」が改定され、さらには福祉関係者が本人の生活状況等に関する情報を記載し、医師に伝えるためのツールとして、新たに「本人情報シート」が導入されたようです。

 

これまでも、成年後見制度の利用開始の申立てにあたり、本人の精神上の障害の有無を確認するため、医師が作成した診断書を提出することになっていました。

 

また、法律上、家庭裁判所が成年後見制度の利用開始を認めるか否かの判断をする際には、原則として、本人の精神の状況について鑑定をしなければなりません。

ただし、明らかに鑑定の必要がないと認めるときは、鑑定を行う必要はないとされています。

 

つまり、診断書の提出のみで鑑定の必要がないと判断されるケースがあったということです。

 

最高裁判所事務総局家庭局から出されている成年後見関係事件の概況(平成30年1月~ 12月)によると、

 

成年後見関係事件の終局事件のうち、鑑定を実施したものは、全体の約8.3%(前年は約8.0%)であった。

 

となっています。

ほとんどのケースで鑑定が行われず、医師の診断書のみで医学的判断がされていることがわかります。

 

成年被後見人となった場合には、本人の権利をまもることができる反面、行為能力が制限されることにもなります。

本人に大きな影響があることから、補助・保佐・後見の判別は、十分な情報に基づき、適切に行われるべきです。

 

しかし、成年後見制度の診断書は精神科等の専門医しか書けないという決まりはなく、これまでの仕組みでは、本人の能力を正確に見極めることが不十分なまま、後見等の審判がなされていたケースもあるのではないかと思います。

このことは、利用者の不満につながり、成年後見制度の利用が進まなかった原因の一つとして考えられます。

 

今回の診断書の書式改定のポイントとして、「判断能力についての意見欄の見直し」や「判定の根拠を明確化するための見直し」があります。これまで財産管理能力に偏った部分のチェック項目を変更したり、判定の根拠については自由記載だった精神上の障害の有無と程度について、判定の根拠を具体的に記載する欄が設けられています。

 

さらに、補助資料としての本人情報シートの導入によって、医師は、本人の生活状況や必要な支援の状況等を含め、十分な資料に基づき、より的確に判断することができるようになります。

 

新しい診断書の書式及び本人情報シートの作成に当たっては、認知症や障害がある方の各関係団体や、医療・福祉に携わる関係団体から意見を聴取するなどして検討されたようです。利用される方の立場から意見が述べられ、少しでも利用者本位の内容に改善されたことはよかったと思います。

 

今回の診断書の改定、本人情報シートの導入が利用者の判断能力に応じた自己決定権の尊重や本人保護といった制度趣旨の実現につながり、また利用者がメリットを実感できる制度へとつながることを期待したいですね。

 

弊所では、成年後見制度に関するご相談をお受けしています。

お悩みの際にはお気軽にご連絡ください。

 

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