民法改正と『相続』

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こんにちは、相続手続きと遺言書作成専門の行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

現在、日本にはおよそ2000種類ほどの法律があります。

その中でも、特に私達の暮らしに大きく関わっているのが『民法』という法律です。

私も行政書士を志すまでは民法の内容をほとんど知りませんでしたが、学ぶうちに、この法律が日々の生活の様々な出来事と深く関係していることを知りました。

民法は全部で1050条あり、その内容は、財産の所有権など権利に関することや、貸し借り、売買、贈与といった契約などについて定められた『財産法』という部分と、親族関係、婚姻、養子縁組、そして相続などについて定められた『家族法』の二つの部分に分かれています。

この家族法の中の「相続」について定められた部分(相続法と呼ばれています)は、2018年、約40年ぶりに大きく改正され、一部はまだ施行されていないものもあります。

私が普段使っているこの相続法の専門書は加除式で、内容が更新される度に、古いページと新しいページを入れ替えていくタイプのものです。
だいたい年に1〜2回、新しいページの束が送られてくるのですが、今回の改正時には通常の倍以上のページが届いて驚きました。あまりにページ数が増えたために、一巻だったものが二巻に分かれてしまった本もあったほどです。

このように専門家であっても追いかけるのが大変な相続のルールを、一般の方が完全に把握することは非常に困難だと思います。

それでなくとも相続の発生時に相続人となられる方は、たくさんの仕事をしなければならなくなります。

まず第一には「葬儀や法要など」があり、第二に「行政機関等への各種届出」、そして第三に「相続の手続き」があります。

しかし、相続②でも触れたように、相続には財産を『放棄』するか『承認』するかを決める熟慮期間(3ヶ月)という期限があります。

例えば、亡くなられた方(被相続人)が多額の借金を抱えた状態で亡くなってしまい、相続人全員が『相続放棄』をすることにした場合、被相続人の配偶者・子→親→兄弟姉妹と全ての相続人が『3ヶ月以内』に裁判所へ相続放棄の申述をしなければなりません。もしも放棄をしていない人がいれば、その方が単純承認をした事になり、被相続人の債務を相続しなければならなくなります。

故人を失った悲しみと様々な手続きに追われる中での3ヶ月間は、決して長いとは言えないと思います。

ですので、できるだけ早い段階で専門家にご相談されることをお勧めいたします。

この他にも、相続手続きをご自分でされてから『本当にこれで合ってるのかな?』と不安になるケースもおありではないかと思います。

当事務所では一時間4000円の相談料で、相続発生時に必要となる手続きの確認やアドバイスをさせていただいております。

ご自身やご家族、ご親族の皆様が安心してお過ごしになれるよう、ぜひお気軽に当事務所の相談制度をご利用ください。

 

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遺言書⑰ ~遺言まとめ 後編〜

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こんにちは、遺言書作成と相続手続きを専門にしております行政書士の奥本です。

今年の元旦は、朝から実家へ挨拶に行きました。
両親とお節料理をつついていると突然父が、『3年後、商売(家業はとんかつ屋です)を引退するかどうか判断したい』と切り出してきました。

父は現在77歳ですが、まだ現役で働いています。3年後は80歳。
もちろん引退しても誰も咎めない年齢なのですが、歳の割に若々しく元気なのは自分で店を経営しているという気持ちのハリがあるからだと思っています。
仕事をやめてしまうと急にガクッときてしまうんじゃないかという心配が頭をよぎりました。

ですがもう一方の頭では、親がこういう話をしてくれるタイミングなら、相続の事についても話しやすいな、とも考えていました。
お正月は相続のことを考える良いきっかけになるということを改めて感じました。

皆さまもこのようなタイミングを逃さないよう、ぜひ心に留めておいてください。

さて、それでは普通方式の遺言書についてまとめていきます。

普通方式の遺言書は、死が迫った時ではなく、平時にゆっくりと、『将来の備え』として準備するものです。

普通方式には、
・自筆証書遺言(詳しくは、前編後編番外編にて)
・公正証書遺言(詳しくは、前編中編後編にて)
・秘密証書遺言(詳しくは、前編後編にて)
の3つの方式があり、いずれも民法で要件が細かく定められています。この要件を欠くと、せっかくの遺言書が無効となってしまう場合もありますので、作成は慎重に進めなければなりません。

それぞれの要件など詳細については遺言書⑦~⑭までの各回を見ていただくことにして、ここでは3つの遺言書の比較をしてみたいと思います。

まずメリットを順番に挙げると、

自筆証書遺言
・自分で作成すれば費用がかからない

公正証書遺言
・公証人のチェックによる内容の担保
・原本を公証役場で保管
・検認の手続きが不要

秘密証書遺言
・遺言書の内容は秘密にしたまま遺言を残したことだけ証明してもらえる
・本文は、自筆だけでなくワープロやパソコン、タイプライター等で作成してもよく、また代筆でもよい

メリットに関しては、やはり公正証書遺言が飛び抜けて有利だと言えます。

では次にデメリットを挙げてみましょう。

自筆証書遺言
・自分で作成した場合、要件を欠いたため無効となったり、遺留分への配慮など内容面の不備のためにかえってトラブルを引き起こす恐れがある
・自分自身で保管しなくてはならない(令和2年7月10日より法務局で預かるという制度が開始されます)
・検認の手続きが必要(同制度で法務局に預かってもらった場合は、検認は不要)

公正証書遺言
・公証役場へ一緒に出向いてくれる証人が二名必要
・費用がかかる(公証役場に支払う手数料、専門家に依頼した場合の報酬等)
・遺言書の内容を証人に知られてしまう

秘密証書遺言
・自分で作成した場合、要件を欠いたために無効となったり、遺留分への配慮など内容面の不備のためにかえってトラブルを引き起こす恐れがある
・保管は自分自身でしなければならない
・公証役場へ一緒に出向いてくれる証人が二名必要
・検認の手続きが必要
・公証役場への手数料11,000円がかかる

秘密証書遺言は、他の2つに比べてデメリットが目立ちますね。代筆で作成したい場合(ただし氏名だけは自署しなければなりません)や、どうしても遺言書の内容を誰にも知られたくないなどの理由がある場合以外には、あまりお勧めはできません。

それぞれのメリットとデメリットを見比べると、公正証書遺言の優位性は依然揺るぎないものに思えますが、自筆証書遺言の法務局での保管制度が始まった際には、費用的な面から『専門家のサポートを受けながら作成する自筆証書遺言』の利用が増えていくことも考えられます。

遺言書について何かご不明な点がありましたら、なんなりと当事務所へご相談ください。

 

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遺言書⑯ 〜遺言まとめ 中編〜

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こんにちは、相続手続きと遺言書作成を専門にしております行政書士の奥本です。

前回はちょっと一休みということで、ドラマの事例から遺言・相続について考えてみましたが、今回からはまた遺言のまとめの続きに入っていきたいと思います。

遺言書④では、まず『遺書と遺言書のちがい』についてお話ししました。
簡単に言うと、遺書は「人生最後の手紙」で、遺言書は「法的な効力を持つ文書」です。
故に遺言書に書かれている遺言者の意思は、亡くなった後に、原則として実現されることになります。

ただ、遺言書が法的な効力を持つためには、法律に則った方式に従うことが必要です。

遺言の方式には『特別方式』と『普通方式』があります。
特別方式の遺言は死の危険が迫っているような特殊な状況で行うもの、一方、普通方式の遺言は平時にいつでもすることができるもの、となります。

特別方式の遺言をすることができるのは以下の4つの場合です。
(1)死亡危急の場合
(2)伝染病で隔離されている場合
(3)在船者の場合
(4)船舶遭難の場合

(1)と(4)は死の危険が迫っているとき、(2)と(3)は隔離された状況にあるときに行う遺言の方式ですが、それぞれに証人になれる人やその人数などについて細かく規定されており、それらを守らねば無効となります。(詳しくは遺言書④をご覧ください)

なお、これらの特別方式の遺言は、普通方式で遺言をすることができない場合の臨時的なものなので、遺言者が『普通方式で遺言書を作成できるようになった時から6ヶ月間生きていたとき』は失効してしまいます。

以上のことからも分かるように、通常の場合は『普通方式で遺言をする』というのが基本です。つまり遺言とは、遺書のように死期が迫ってから書くものではなく、もっと早めに、落ち着いて準備をしておくものなのです。

ご自分で『将来に対する備えが必要だ』と感じたとしたら、まさにその時こそが書き時と言っていいでしょう。

それでは、遺言書で実現できることとはなんでしょうか?

遺言書に書くことで法的な拘束力を持つ事項を『法定遺言事項』と言います。

遺言書は何を書いてもその通りに執行されるというわけでは無く、民法などの法律で、あらかじめ定められた事項についてのみ、効力を発揮します。

法定遺言事項は、以下に挙げるような事項です。
①相続に関する事項
②財産の処分に関する事項
③身分に関する事項
④遺言執行に関する事項
⑤その他の事項

①は相続時の財産の分け方などを指定することです。これは遺言書の最も代表的な目的といえるでしょう。

②は遺贈(相続人以外の者に財産を贈ること)などについて、③は例えば子の認知などに関すること、④は遺言執行者の指定など、そして⑤は祭祀財産(墓地や仏壇など)を承継する者の指定など、です。

これら以外の事項、例えば家族に対する願いや思いなども遺言書に『付言事項』として記すことはできますが、法的な拘束力は持ちません。
ですが、『こういった考えでこのように財産を分けたい』という理由などを遺言書に書き記しておくことは、相続人の理解を得るための助けとなるでしょう。
(より詳しい内容は、遺言書⑤をご覧ください)

では次回は、普通方式の遺言について見ていきたいと思います。

 

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ひと休み 〜ドラマから考える遺言・相続〜

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朝夕めっきり寒くなってまいりました。皆さま、風邪などお召しになっておられませんでしょうか?

相続手続き・遺言書作成専門の行政書士 奥本雅史事務所の奥本です。

遺言書シリーズのまとめの真っ最中ですが、今回はちょっと力を抜いていただくために、ドラマの話題から遺言・相続について考えてみたいと思います。

先日、Amazonプライムで『きのう何食べた?』というドラマが観られるようになっていました。

これは弁護士をしているシロさん(♂)と美容師のケンジ(♂)のゲイカップルの日常を描いたドラマなのですが、出てくる登場人物がみんな優しくて、ほぼ毎回泣けるいいお話です。

シロさんは毎日定時で弁護士事務所を出て中村屋というスーパーで買い物をし、ケンジと一緒に食べるための晩ご飯を作るのですが、出てくるお料理が毎回毎回美味しそうで、作り方も結構時間を割いて詳しく教えてくれます。

僕は調理師の資格を持っているので家でも毎日料理を作っているのですが、第8話で出てきたお料理がどうしても食べたくなり実際に作ってみました。

【材料】
・オリーブオイル 大さじ4
・タカノツメ 1/2本
・ナス 2本
・パプリカ(赤・黄色) 各1個
・水100cc
・酒 大さじ2
・みりん 大さじ3
・鶏がらスープの素 大さじ1
・しょう油 大さじ1/2

①タカノツメは種を取って輪切り、ナスは縦に四等分し、パプリカは縦切りにしておく。
②オリーブオイルを鍋で熱しタカノツメとナスを入れて炒める。(タカノツメが焦げやすいので注意!)
③ナスに火が通ったらパプリカを入れ、水、酒、みりん、鶏がらスープの素、しょう油で味付けする。
④中火にし、蓋をして蒸し煮にする。全体がくったりとしたら出来上がり。
(※分量は僕の目分量ですので、好みにより加減してください)

あまったら冷蔵庫に入れておいて、翌日冷たいまま食べても美味しいです。
簡単でサッとできる時短メニューですので、ぜひ試してみてください。

さて、この第8話では鉄さんとヨシくんというもう一組のゲイカップルが登場します。鉄さんとヨシくんはシロさん達の家を訪ねてきて、先ほどの料理の他、筑前煮、ちらし寿司などをごちそうになるのですが、食事の後で鉄さんがシロさんにある相談をします。

鉄さん『僕ね、59歳なんですけど、何軒か飲食店を経営していて、経営の方もまあまあうまくいってる方だと思います。それで多少、財産と呼べるものも、あります。それをね、全てヨシくんに渡したいと思っているんです。それでね、遺言書を作ろうと思ったんですが、僕の両親は二人ともまだ健在でね、だからもし僕が今すぐ死んだ場合、遺言書があったとしても・・・』

シロさん『ご両親には3分の1の遺留分があります。鉄さんの財産の3分の1は、鉄さんのお父さんとお母さんに渡ります。』

鉄さん『そうなんです。それで、僕が歯を食いしばって貯めた金を・・・田舎の両親に、びた一文渡したくないんです・・・。ヨシくんとは養子縁組をしようと思ってます。』

シロさん『そうですね。ヨシさんが鉄さんの養子になれば、相続人はヨシさん一人になります。』

相談の内容は以上のようなものでした。
鉄さんと、ご両親との間に、何か並々ならぬ事情や感情があったのでしょうね・・・。

さて、この連載を読んでくださっている皆さまにはすでにお馴染みとなっている、『相続人』 『遺言書』 『遺留分』といったキーワードが登場しました。

それでは、この事例を詳しく見ていきたいと思います。
鉄さんとヨシくんは同性カップルで法律上の配偶者とはなれず、子どもがありませんので、相続人はご両親のみです。つまり鉄さんが遺言書を書かずに亡くなった場合には、ご両親にすべての財産が相続されることになります。(法定相続分は、父と母それぞれ2分の1ずつ)

また、全ての財産をヨシくんに遺贈する旨の遺言書を作成していたとしても、ご両親には相続財産の3分の1を遺留分として取得する権利があります。(遺留分は、父と母それぞれ6分の1ずつ)


★ 遺留分=相続財産の2分の1(ただし、相続人が尊属(父母、祖父母)のみの場合は3分の1)に、各相続人の法定相続分の率を乗じたもの
『遺言書③~遺留分について考える~』もよろしければご覧ください)


しかし、鉄さんがヨシくんを養子にすれば、相続人は第一順位である『子』のみとなりますので、ヨシくんにすべての財産を相続させることが可能です。

昨年、Queenの映画『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒットしたこともあり、LGBT問題は以前よりかなり身近になったように思います。
ただ、法律の改正が行われない限り、同性カップルの相続に関する問題においては、このドラマのように、パートナーと養子縁組をするという選択をせざるを得ないかもしれません。(※それぞれのケースにより、対応は異なりますのでご注意ください)

今回はドラマの事例から遺言・相続を考えてみました。
次からはまた、まとめのつづきに戻りたいと思います。

 

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遺言書⑮ 〜遺言まとめ 前編〜

こんにちは、相続手続き・遺言書作成専門の行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

これまで14回に渡って遺言書についてのお話をしてきましたが、ここで一度まとめをしておきたいと思います。
遺言書シリーズの第1回目を書いてから一年半ほどの時間が経っていますので、その間に法律が変わり、状況もかなり変化してきています。
改めてみなさんと一緒に振り返っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

まず〜遺言書①〜では、『遺言書は誰にとっても必要なもの』だと書きました。この当時は「人間が必ず死を迎える以上、誰にでも必ず相続は発生するから」という理由でこう書きましたが、今つくづく思うのは、財産の多少に関わらず、本当に一人一人に必要なものになってきているということです。『遺言書は一人ひとつずつ』という時代は、もうすでに来ていると感じます。

ですので、財産がほんのわずかな現預金だけ、という場合はともかく、不動産が少しでもあるという場合は、遺言書をお作りになられることを強くお勧めします。

遺言書を作っている場合と、作っていない場合では、相続手続きの大変さに大きな違いがあります。遺言書は、相続手続きをスムーズにしてくれる本当に素晴らしいツールであると私は思います。

次に、作成する時期についてですが、これは出来る限り早めに取り組む方が良いと思います。
私の父親は70歳代後半で身体はまだまだ元気なのですが、少し難しい話をしようとすると「わからん」と言って取り合ってもらえなくなります。
父が若い頃にはそんなことは無かったので少し戸惑っていますが、誰でも歳をとると頑固になりますし、判断力などが低下することも仕方がないことです。

しっかりと自分で判断ができるうちに、遺言書を作っておく』というのが遺言書作成の大切なポイントと言えるでしょう。

遺言書というのは「遺書」のようにマイナスなイメージのものではなく、例えば結婚資金、マイホーム購入資金などの準備をしたりするのと同じように、人生設計の一部として位置づけられるものだと思います。ぜひ若いうちから興味を持って取り組んでください。

 

続いて〜遺言書②〜では『遺言書を書いておいた方が良い人』についてお話ししました。
遺言書を書いた方が良い人とは、

(1)離婚、再婚をした人などで、相続する人の関係性が複雑な方
(2)法定相続分以外の分け方を希望する方
(3)法定相続人以外の人に財産をあげたい方

です。「これらに当てはまる方は遺言書を作っておくことをお勧めします」と書いていましたが、これまでの経験を通じて、ハッキリ『必要です』と言うべきかもしれないと思うようになりました。

例えば(1)の場合です。
結婚してお子さんができ、その後離婚して再婚し、また新しいお子さんができたという場合には、自分が亡くなった後、今のパートナーとお子さん達が、前の結婚でのお子さん達と遺産分割協議のために集まって話し合わなければならないのです。想像しただけでも心が苦しくなりませんでしょうか。
遺言書で故人の意思が示されていれば、少しでもその負担は和らぐと思います。

また(2)については、遺言書が無ければ法定相続分通りに財産を相続するというのが原則ですので、法定相続分以外の分け方を希望している場合は、遺言書を作成してください。しかしこの場合は、遺留分に注意が必要です。遺留分については後述します。

(3)の場合、例えばお孫さんや甥や姪、内縁の妻など、通常は相続人とならない方に財産を分けたい時には遺言書が必要です。

これらに当てはまる方は、ぜひとも遺言書を作成してください。
そして、簡単なことではありませんが、自分が亡くなった後のあらゆる展開を想定し、様々な事態に対応できるような遺言書を作成することが必要です。

 

〜遺言書③〜では、遺留分についてお話ししました。では先ほどの(2)の具体的な例を見ていきましょう。

財産は自宅と現預金のみ、ご夫婦と長男・次男の四人家族で、ご主人が亡くなり、『妻に全財産を相続させる』旨の遺言書が作成されていた、というケースで考えてみます。
ご主人が作成した『全ての財産を妻に相続させる』という内容の遺言書があったとしても、他の相続人には遺留分(法定相続分1/4の1/2 = 1/8)をもらう権利があります。

なお一点注意が必要なのですが、今回の民法改正では、「遺留分減殺請求権」が「遺留分侵害額請求権」へと変わりました。

これまでは、遺留分減殺請求がなされた場合には、不動産を共有するという扱いがありましたが、新しい遺留分侵害額請求では遺留分に相当する額の金銭で支払うこととなりました。

よってこのケースでも、長男、次男から遺留分の請求があれば、現金で支払うことになります。
ここでもし現預金が不足する場合には、自宅を売って現金化しなければならないということも考えられます。

こうならないような手立てとして、『配偶者の居住権』という新たな制度も創設されました。(この制度については2020年4月1日に施行されますので、また改めて説明する機会を設けたいと思います。)

また遺言書の附言事項で、長男と次男に対して「お母さんに遺留分を請求しないように」という思いを記しておく方法もあります。

遺言書も決して万能ではありませんが、作成することで相続のトラブルを防げる可能性は高くなります。

遺言書の話は決して縁起の悪いものなどではありません。
まずは遺言書のイメージを良いものに変えていただければ幸いです。

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遺言書⑭ 〜秘密証書遺言 後編〜

こんにちは、相続手続き・遺言書作成専門の行政書士 奥本雅史事務所の奥本です。

今回は、秘密証書遺言についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

秘密証書遺言の本文の訂正・加除については、自筆証書遺言の規定が準用されます。
すなわち、『遺言者がその場所を指示し、変更した旨を付記して署名をし、かつ変更した箇所に押印をすること』が必要です。(詳しくは 〜遺言書⑧〜で)

秘密証書遺言を作成するためには、公証役場で2名以上の証人に立ち会ってもらわなければなりません。この証人の資格については、公正証書遺言の規定が準用されます。つまり、

①未成年者
②推定相続人および受遺者、これらの配偶者および直系血族
③公証人の配偶者、4親等内の親族、書記および使用人

以外の者です。
公正証書遺言の場合とは違って遺言の内容までは知られることが無いので、知人・友人などに頼みやすいという点はあるかも知れません。ですがやはり秘密を守れる信頼できる人物を選んで依頼するということは大切でしょう。なお、代筆した筆者を証人から除くという規定は存在しないため、筆者も証人になることができると解されています。

成年被後見人が秘密証書遺言を作成する際には、立ち会った医師が『遺言者が遺言をするときにおいて精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く状態に無かった旨(きちんと遺言の内容を理解することができる状態だったという証明)』を封紙に記載して署名捺印をしなければなりません。

秘密証書遺言の保管についてですが、公証役場が保管してくれるのは『秘密証書遺言による遺言書が作成された』という事実だけで遺言書の原本を保管する訳では無いので、自分でしっかりと管理をしなければなりません。これに関しては、現状(令和元年8月現在)の自筆証書遺言と同じく、紛失・改ざん・隠蔽等の危険性があると言えます。

秘密証書遺言の場合、遺言者が亡くなった後、遺言書を家庭裁判所へ提出し検認の申し立てをする必要があります。この際には遺言書の封を開けずに裁判所へ提出しなければなりません。(検認を経ないで遺言を執行した場合や、封を開けてしまった場合は五万円以下の過料が科されます。)

秘密証書遺言を作成する際、公証役場に支払う手数料は11,000円です。公正証書遺言を作成する場合と比べると、安く作成することができます。

秘密証書遺言が実際に利用されている件数は、実はそれほど多くはありません。
『遺言書の内容は秘密にしたまま、作成した事実だけは残すことができる』という秘密証書遺言の特徴は、一見すると魅力的にも感じます。

ですが、公正証書遺言の作成と同じぐらい手間がかかる上に、遺言書の内容面や保管面での不安、検認が必要なことなどを考え合わせれば、公正証書遺言を作成する方がより賢明と言えるでしょう。

もちろん当事務所では、秘密証書遺言の作成についてもご相談をお受けしておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

 

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遺言書⑬ ~秘密証書遺言 前編~

こんにちは、相続手続き・遺言書作成を専門としております行政書士 奥本雅史事務所の奥本です。

これまで、普通方式の遺言書には3つの種類があるということをお話ししてきました。

遺言書の全文(財産目録を除く)を自筆で書かなければいけない自筆証書遺言、公証役場で公証人のチェックを経て作成される公正証書遺言、そしてもう一つが今回ご説明する秘密証書遺言です。

秘密証書遺言は『遺言書の内容は秘密にしておきながら、遺言書が存在することを公証役場で証明してもらうことができる』というものです。

公正証書遺言の場合には、遺言書の内容が公証人と証人に知られてしまうというデメリットがありました。

秘密証書遺言を作成する際にも、公正証書遺言と同じく2名以上の証人の立ち会いが必要ですが、秘密証書遺言の場合はすでに封をした遺言書について『これは確かに○○さんの遺言である』という証明をするだけなので遺言の内容については知られることがありません。

これが秘密証書遺言の大きなメリットです。

そしてもう一つの大きな特徴は、第三者の代筆でも良いという点です。

しかも、ワープロやタイプライターで作成したものでも良いと認められているため、字を書くことが困難な方でも作成をすることができます。(ただし、遺言者が氏名だけは自筆で記入して、印鑑を押印することが必要です)

では、秘密証書遺言の要件を詳しく見ていきましょう。

《要件》

①遺言者が、遺言書に氏名を自書し押印すること

②遺言者が、その遺言書を封じ、遺言書に使ったものと同じ印章を用いて封印をすること

③遺言者が、公証人と証人(2人以上)の前に封書を提出して、自己の遺言書である旨と筆者の氏名と住所を申述すること

④公証人が、遺言書を提出した日付と遺言者の申述の内容を封紙に記載した後、遺言者、証人とともにこれに署名し押印すること

まず①について、遺言書の本文は代筆およびワープロ等での作成が可能ですが、氏名だけは遺言者が自署し、印鑑を押さなければなりません。

次に②ですが、遺言書に押したものと同じ印鑑で封印をすることが必要です。もし違う印鑑を押していた場合は秘密証書遺言としての要件を欠くことになります。

③については、筆者(遺言書を作成する際、ワープロ等を操作した者が別にいる場合はその者が筆者となります)の氏名と住所も申述することが必要です。

これらの4つの要件のいずれかを欠いてしまった場合には、秘密証書遺言としては無効となります。ですが、もし自筆証書遺言の要件を満たしていれば自筆証書遺言としては有効と認められます。

ただそのためには遺言書を作成する際に、遺言者が全文を自書(財産目録は除く)し、作成した日付を記入、署名捺印することが必要です。

じつは秘密証書遺言の場合には、④にあるように公証人が提出した日付を封紙に記載するため、遺言書自体への日付の記入は要件に含まれていません。

しかし、万が一秘密証書遺言の要件を欠いてしまった場合の事も考えて、遺言書は自筆証書遺言の要件を備えたものを作成しておく方が安全だと言えるでしょう。

次回は、秘密証書遺言についてさらに細かく見ていきたいと思います。

 

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遺言書⑫ 〜自筆証書遺言 番外編〜

こんにちは、相続手続きと遺言書作成を専門としております行政書士 奥本雅史事務所の奥本です。

今回は、自筆証書遺言の制度がどのように変わるのかを見ていきたいと思います。

日本はすでに超高齢社会を迎えており、今後、相続の件数はますます増加していくことが予想されます。
そのため自筆証書遺言のデメリットを改善し活用しやすくすることで、相続財産のスムーズな承継を促し、無用な相続争いを防ぐことが必要であると考えられました。

昨年の民法改正で自筆証書遺言の自筆要件が緩和され、同時に『法務局における遺言書の保管等に関する法律』が制定されたのには、このような背景があります。

それでは、『法務局における遺言書の保管等に関する法律』の具体的な内容について見ていきましょう。

 

《定められている主な内容》

①遺言書保管所(法務局)で遺言書を保管すること

②『遺言書保管事実証明書』の発行

③『遺言書情報証明書』の発行

④検認の適用除外

⑤手数料

 

①遺言書保管所(法務局)で遺言書を保管すること

遺言書を作成したら、遺言者本人が遺言書保管所(法務局)へ出向き、遺言書保管官に対して保管の申請を行います。
遺言書は自筆証書遺言で、封がされていない、法務省令で定めた様式(別途定められる予定)に従って作成された遺言書でなければなりません。

申請を行うのは、遺言者の住所地、本籍地、または所有する不動産の所在地を管轄する法務局となります。

保管申請がなされた遺言書は原本が保管されるとともに、遺言書の画像情報や作成年月日、遺言者の氏名や生年月日等の情報が併せて管理されます。

なお保管申請の際に、遺言書保管官が遺言書のチェックを行ってくれますが、遺言自体の有効性にまで踏み込んで検討・判断をするわけではありません。
公正証書遺言の場合は、公証人が遺言の有効性についての確認をしてくれますので、ここが公正証書遺言との大きな違いであると言えます。

そして遺言者は、遺言書が保管されている法務局に対して、いつでも遺言書の閲覧を請求することができます。ただし申請と同様、遺言者本人が出頭する必要があります。

また、遺言者は遺言書が保管されている法務局に対して、いつでも保管申請の撤回をすることができます。申請が撤回されると遺言書が返還され、管理されている情報が消去されます。こちらも、遺言者本人が出頭しなくてはなりません。

 

②『遺言書保管事実証明書』の発行

自分が関係相続人等(相続人、受遺者、遺言執行者など)に該当する遺言書(特定の亡くなられている方のもの)が保管されているかどうかその有無について、もし保管されている場合には作成年月日などの情報について記載される証明書です。
これは誰でも交付を請求することができ、遺言書が保管されている法務局以外の法務局でも請求をすることが可能です。

 

③『遺言書情報証明書』の発行

法務局で保管されている遺言書に関する情報(画像情報等)が記載された証明書です。
こちらは遺言者の関係相続人等が請求することができます。(ただし遺言者が亡くなっている場合に限る)
この証明書も②と同じく、遺言書が保管された法務局以外でも請求することができます。
また関係相続人等は、遺言者が亡くなっている場合に遺言書の閲覧を請求することができます。閲覧については遺言書が保管されている法務局に請求しなければなりません。

 

④検認の適用除外

自筆証書遺言の場合、発見後に偽造や変造をされる恐れがあるため、検認の手続きをすることが必要でした。
検認は家庭裁判所が遺言書の現状を確認し、内容を保全することが目的です。
しかし、法務局で保管されている遺言書は内容や保管の状況等が明確なため、検認は不要とされました。

検認には、相続人、受遺者等に遺言書の存在が通知されるという役割もありますが、これについても同法で遺言書情報証明書の交付や遺言書の閲覧をさせた時には、相続人等へ通知をすることと定められていますのでこの役割は補完されていると言えます。

 

⑤手数料

遺言書の保管の申請、閲覧請求、各種証明書の交付等には手数料が必要ですが、金額に関してはまだ未定です。

このように令和元年6月21日現在、まだ詳しく決まっていない事項がありますが、新しい情報が入り次第またこちらのコラムでお知らせしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。

 

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遺言書⑪ 〜公正証書遺言 後編〜

こんにちは、相続手続きと遺言書作成を専門にしております
行政書士 奥本雅史事務所の奥本です。

元号が令和に変わって2週間ほどが過ぎました。仕事で作成する書類にも何度か令和元年と入れましたが、平成と30年以上も書いてきたので、まだまだ慣れず、なんだかぎこちない感じがしています。
皆さんはもう令和と書くのに慣れられましたか?

さて、前々回のコラムでは公正証書遺言のメリットを、前回はそのデメリットについて見てきました。

公正証書遺言は現在のところ、確実性、信頼性、安全性において一番優れていると言えます。ですがその反面、費用と手間がかかるため作成や書き直しを気軽にすることは出来ないという問題点がありました。

一方、自筆証書遺言には費用面での優位性があります。
しかし、全文自筆で書かなけばいけない点、保管面での不安、検認が必要なことなど多くのデメリットもありました。

そこで、自筆証書遺言のデメリットを解消し利用を促進するために民法の改正(自筆証書遺言に財産目録を添付する場合は自筆でなくとも良い、という自筆要件の緩和)が行われ、それと併せて『法務局における遺言書の保管等に関する法律』が制定されました。

この法律はすでに公布はされていますが、施行が令和2年7月10日からとなっており、まだ手数料等についての詳細な部分が決まっていません。

ですがこの法律が施行されると、自筆証書遺言を法務局で預かってもらえるようになります。

これにより、遺言書の紛失や改ざん、隠蔽などの心配が無くなり、またこの制度を利用した際には検認の手続きも不要となるため、自筆証書遺言のウィークポイントは大幅に縮小することになります。
(なお、施行前には法務局に保管の申請をすることはできませんのでご注意ください。)

前回の最後に「公正証書遺言の優位性が“絶対”とまでは言えなくなるかもしれない」とお話ししたのはこのためです。

では次回は、この制度についてもう少し詳しく見ていきたいと思います。

 

行政書士 奥本雅史事務所
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遺言書⑩ ~公正証書遺言 中編~

こんにちは、相続手続きと遺言書作成専門の行政書士奥本雅史事務所の奥本です。

前回、公正証書遺言のメリットを自筆証書遺言と比較しながら見ていきました。
今回は、公正証書遺言のデメリットとは何かを考えてみたいと思います。

公正証書遺言を作成する際には『2名以上の証人』が必要です。
証人は、遺言書作成の当日に公証人役場へ一緒に行ってもらい、遺言書の作成に立会ってもらいます。

そのため、事前に証人となってくれる人を2名以上探し、依頼しておかなければなりません。
ところが民法には、以下の者は証人になることができないという規定があります。
➀未成年者
➁推定相続人および受遺者、これらの配偶者および直系血族
➂公証人の配偶者、四親等内の親族、書記および使用人

➁を見てもらえばわかるように、一番頼みやすい存在である、近しい親類に頼むことができないのです。

そして、信頼がおけない人物に頼むことも避けないといけません。
証人の役割は、遺言書の内容が遺言者の意思の通り正確に記載されているかを確認し証明することです。つまり、遺言の内容は全て証人に知られてしまうことになります。秘密を絶対に守ってくれる、信頼できる人物でなければ、証人を依頼することができないということです。

万一、遺言書の内容が誰かに漏れてしまえば、財産を狙ったトラブル等が起こる可能性も無いとは言い切れません。

ですので、証人は職務上の守秘義務がある行政書士等の専門家に依頼するのが適切でしょう。また、公証人役場でも証人を紹介してもらうことができます。(費用は別途必要)

それからもうひとつ、費用面の問題があります。
公証人役場で公正証書遺言を作成してもらう際には手数料が必要となります。

これは目的物の価額に応じて、以下の表のように定められています。

目的物の価額

手数料

100万円まで 

5000

200万円まで 

7000

500万円まで 

11000

1000万円まで 

17000

3000万円まで 

23000

5000万円まで 

29000

1億円まで 

43000

1億円を超えて3億円まで

43000円+超過額5000万円まで毎に13000円加算

3億円を超えて10億円まで

95000円+超過額5000万円まで毎に11000円加算

10億円を超える場合

249000円+超過額5000万円まで毎に8000円加算

この手数料は、相続人あるいは受遺者一人あたりのものです。相続人、受遺者が複数人いる場合には、それぞれの人について手数料を算出し合算します。

例えば、妻に2000万円、二人の子供に1000万円ずつの財産を相続させる遺言を作成する場合、

23000円+17000円+17000円=57000円

となります。
これに加えて、目的の価額の総額が1億円以下の場合には、遺言加算といって11000円が加算されます。

上記の例では総額が1億円以下ですので、先程計算した57000円に11000円を加えた68000円が手数料の額となります。

なお、遺言者が病気や高齢等の理由で公証人役場に行くことが出来ない場合には、公証人が自宅や病院に赴き遺言書を作成することもできますが、この場合には手数料は50%加算となり、公証人の旅費や日当も必要になります。

さらに公正証書遺言は、公証人役場で保管される「原本」、遺言者に交付される「正本」と「謄本」の3部が作成されますが原本は3枚を超えた場合1枚毎に250円が加算され、正本、謄本については1枚につき250円が必要です。

以上が、公証人役場に支払う手数料です。

遺言者ご自身で公証人役場とやりとりをする場合には、この手数料で作成できるのですが、実際には行政書士等の専門家に相談して間に入ってもらう方のほうが多いでしょう。
専門家に依頼することで、推定相続人や財産についての調査、必要な書類の準備、遺言書の原案の作成、公証人との打ち合わせ等を任せることができます。
ただし、専門家への報酬は発生します。(当事務所の場合、報酬額は5万円です。また信頼のおける証人も一名1万円でご紹介させていただきます。)

これらの費用(公証人役場の手数料、専門家の報酬、証人の謝礼 等)の総額が公正証書遺言の作成費用となります。

このように費用が高額となってしまうため、『気軽に何度も作り直す』というわけにはいかないのが公正証書遺言のデメリットではあるのですが、遺言書としての確実性、安全性、信頼性においては、現在のところ公正証書遺言が一番優れていると言えます。

しかし、この度の民法改正によって、自筆証書遺言に対する公正証書遺言の優位性が“絶対”とまでは言えなくなるかもしれません。

次回は、それについて触れてみたいと思います。

 

行政書士 奥本雅史事務所
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